連載
» 2012年02月15日 17時35分 公開

仕事をしたら“消費者”が見えてきた:エキナカ自販機の売上が、伸びている理由(前編) (5/6)

[土肥義則,Business Media 誠]

仕事で疲れたビジネスパーソン、駅で甘いジュース

土肥:POSデータ分析を通じて、分かったこと。もう少し詳しく教えていただければ。

笹川:例えば缶コーヒーを買われている方の男女比は9:1。しかしペットボトルのコーヒーになれば7:3になる。なぜペットボトルになれば、女性が買ってくれるのか。「キャップが付いているからなのか」それとも「缶に抵抗があるのではないか」といった仮説を立てることができました。

 女性に売れているのはどんなモノなのかと確認したところ、ペットボトルの割合が高かった。また小容量のものが平均以上に売れていました。そこでエキナカ専用商品としてペットボトルのカフェオレを作ったところ、女性の購入割合が増えました。

土肥:駅によって違いがあったりするのですか?

笹川:同じ駅構内でも、ホームとコンコースで売れ方が違います。また同じホームでも特急が止まるホームと、在来線のホームでは売れ方が違ってきます。

 今では一部の自販機で売上特性を見ながら、品ぞろえを変えています。全自販機の品ぞろえを変えるのは、大変な作業が伴います。なので特別な売れ方をしている自販機については、その自販機に合った飲料をそろえていますね。

土肥:面倒……い、いや、自販機の裏側では大変なご苦労があるわけですね。このほかPOSデータから分かったことってありますか?

笹川:夕方から夜にかけて、ある特徴がうかがえました。30〜40代の男性が、果汁や炭酸で甘味の強いモノを買っていることが分かってきたんですよ。

 果汁飲料といえば、朝に女性が買っているのかなと思っていました。しかしデータを詳しくみてみると、柑橘系の果汁については、朝に女性が買っていることが分かりました。しかしリンゴやブドウの果汁飲料については、30〜40代の男性が夕方から夜に購入しているんですね。

 仕事で疲れたビジネスパーソンが小腹を満たすためだったり、気分転換のために甘味の強い果汁飲料を飲んでいるのでは……といった仮説を立てました。そこでビジネスパーソン向けに甘い飲料を増やしたところ、売り上げが伸びました。

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