iPhoneやiPadのアクセサリーはファッションであり、文化になりつつある。そう思わされるような店舗が、原宿にオープンする。その名は「AppBank Store 東急プラザ表参道原宿」という。
ここで古くからのiPhone/iPadユーザーは「おや?」と思ったかもしれない。それもそのはず、AppBank Storeは、iOS向けアプリを中心に紹介するWebメディア「AppBank」のリアル店舗である。同社では2011年2月に周辺機器やアクセサリーを扱うネットストア事業をスタートしており、同年5月にはリアル店舗となる1号店を原宿にオープンしていた。その後、AppBank Storeの出店ラッシュは続き、同年9月には名古屋、2012年3月には福岡に店舗を構えていた。今回のAppBank Store 東急プラザ表参道原宿店は、1号店をリニューアルし、旗艦店としての出店という位置づけだ。
旗艦店らしく、立地もすごい。神宮前交差点角、ラフォーレ原宿の向かいに新たにオープンする「東急プラザ 表参道原宿」に約30坪の店舗を構える。iPhone/iPadのアクセサリー“だけ”で、これだけ話題性のある商業施設に出店するのは全国でも初めてだろう。
筆者は今回、東急プラザ 表参道原宿のプレスレセプションに参加。一般オープン前のAppBank Store 東急プラザ表参道原宿を取材する機会を得た。そこで今回は、同店のリポートと、AppBank代表の村井智建氏のインタビューを交えながら、急拡大するスマートフォンのアクセサリー市場について考えてみたいと思う。
オープンしたてのAppBank Store 東急プラザ表参道原宿に入ると、まずはiPhoneケースの品ぞろえに驚くはずだ。壁一面にずらりとケースが並ぶほか、店内の什器にもさまざまな(そして多くは他店であまり見たことがない)商品が陳列されている。
「当店(AppBank Store 東急プラザ表参道原宿)の品ぞろえは約2000アイテム。このうち1500アイテムほどがiPhoneケース。うちの主力商品ですね」(村井氏)
これほどまでに多くのiPhoneケースが集められたのには理由がある。AppBank Storeでは100社以上のアクセサリーメーカーと直接交渉・仕入れを行っており、「家電量販店のように安易な安売りをしない。(iPhoneケース)メーカーのデザインやこだわりを大切にしています。そこが評価されて多様なケースを扱わせていただき、AppBank Storeオリジナルの商品も作っていただくことができるようになりました」(村井氏)。
そして、これらのiPhoneケースを買っていくのは女性だという。AppBank Storeは今回オープンする東急プラザ表参道原宿店の前に、原宿1号店、名古屋店、福岡店を出店しているが、その主要顧客となったのが、女性のiPhoneユーザーだったのだ。
「女性のiPhoneユーザーはケースへのこだわりがとても強く、『3つくらい買って使い分ける』人が多い。iPhoneの主要顧客層が女性たちに広がったことで、iPhoneケース市場が急拡大しているのです。これがAppBank Storeの追い風になりました。今ではリアル店舗はもちろん、ネットストアも女性のお客様の方が多くなっています」(村井氏)
むろん、AppBank Storeが扱うのはiPhone用ケースだけではない。店内を見渡すと、iPadケースがあるのはもちろん、iPhone/iPad用のイヤフォンや各種ケーブル類、アプリ連携する玩具・雑貨類などさまざまな商品がある。車載用キットや充電系のガジェットなどもあり、アクセサリーの充実度は、家電量販店はもちろん、本家のApple Storeをも上回るだろう。
そしてもう1つ、AppBank Storeが注力しているのが、サービス分野だ。具体的には、「iPhone/iPadの液晶保護フィルム貼りサービス」である。
「フィルム貼りはリアル店舗ならではのサービスですので、特に重視しています。スタッフの中に『フィルム貼り名人』がいて、(貼り付けの)クオリティに一切の妥協をしません。もし、フィルム貼りに失敗してしまったら、無償で新しいフィルムに交換させていただき、もういちど貼り直します」(村井氏)
このフィルム貼りサービスのこだわりは、今では口コミでiPhone/iPadユーザーの間に広がっており、AppBank Storeが成功している理由の1つになっている。
AppBank Store 東急プラザ表参道原宿は4月18日にオープンするが、店長の永田有佑氏によると「当初の目標は月間来店者数6000人、売り上げは1800万円」だという。
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