iPhoneな奥さんは堅実で賢い消費者!?：消費者理解コトハジメ（2/2 ページ）

[大久保惠司，Business Media 誠]

価格でiPhoneを選ぶ人たち？

　iPhoneを選んだ要因、つまり携帯電話の購入決定要因を見てみると、女性全体と比較して「価格」で選んだ人が多くなっています。ソフトバンクモバイルがiPnoneの拡販のためにさまざまなインセンティブを付けてきた効果がこのあたりに出てきているのかも知れません。

　また、最近のアップル製品を使っている人たちの傾向からも「価格要因」が高めに出ているケースが多いことから、「アップル＝高級品＝高価格」という図式ではなくなっているのだと思います。

iPhoneの購入決定要因

　購買・所有に関する価値観は「売れ筋ランキングを見て買い物をする」ことが多く、「買い物をするのは楽しい」と思っている人たちです。また、「次から次へと欲しいものが出てきて困る」ことが多く、「多くの人が訪れる話題のスポットなどへ出かけるのが好き」なようです。「家庭的」と「美しい」が自分が目指すセルフイメージで、ほかには「ワクワクさせる」「夢がある」「たくましい」というのも目立ちます。

メジャー感があってリーズナブルなモノを選ぶ

　お子さんとともに楽しんでいるのかも知れませんが、飲料では「カルピス」「トロピカーナ」「ミニッツメイド」「ドール」などの乳酸飲料、果汁飲料を選んでいる確率が高くなっています。コーヒー飲料では「スターバックスディスカバリーズ」が最も高く、女性全体と比較しても1.7倍となっています。これはきっと自分で飲む分ですね。お酒はチューハイカクテルで「ウメッシュ」「さらりとした梅酒」が女性全体と比較して1.6倍というのが目立ちます。iPhoneな奥さんは梅酒好きが多いようです。

　興味が高い美容に関してはどうでしょうか。スキンケア用品のランキングでは「オルビス」がトップで、女性全体と比較して1.5倍の選択率。ベストテンには「アクアフォース／オルビス」もランクインし、こちらも1.5倍で目立ちます。また、メイク用品のランキングでは「ケイト／カネボウ化粧品」「マキアージュ／資生堂」「メイベリンニューヨーク」がベスト3で、このうち「ケイト」「メイベリンニューヨーク」は女性全体の1.4倍でした。割とメジャーでリーズナブルな価格帯のものを選んでいるようです。

　服は「ラルフローレン」「ギャップ」「シップス」が好みです。バッグは「吉田カバン」「ポーター」が女性全体と比較して2.0倍〜2.3倍。子どものものをたくさん入れられるような大きめのトートバッグなどを愛用しているのでしょうか。靴は「ダイアナ」がお気に入りで、こちらも女性全体と比較して1.9倍の所有率でした。ペルソナ・イラストを添付するのでご参照下さい。

ペルソナ・イラスト

　iPhoneな奥さんは家事、子育て、美容に興味が高く、専業主婦として将来を考え、堅実で賢い消費をする人たち。「家庭的」で「美しく」ありたいと考えている人が多く、メジャーですがリーズナブルなブランドを好む人たちのようです。

　さて、専業主婦のiPhoneユーザーをアンケートデータから見てきましたが、いかがだったでしょうか？　データは2011年9月調査のものを使用しているので、KDDIのユーザーはまだ入っていません。多分その時期よりも現在の方が主婦のユーザーが増加しているかもしれませんね。（コプロシステム 商品計画研究所 大久保惠司）

※この記事は、誠ブログ「「iPhoneな奥さん」 -データから見るペルソナ図鑑（9）-」より転載しています。

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