そんな「アットハート婚」を背景として登場したのが、冒頭に紹介したイケ婿たちだ。彼らが積極的なのは以下のような理由で、「自分自身のこだわり」マインドは控えめであることが分かる。
| 結婚式準備に積極参加した理由(複数回答) | % |
|---|---|
| 2人で参加するのが当然と思ったから | 23 |
| 彼女に喜んでほしいと思ったから | 18 |
| ゲストに感謝を伝えたかったから | 17 |
| 自分のこだわりがあったから | 13 |
| 彼女からのリクエストがあったから | 11 |
| 彼女を助けてあげたい(ラクにさせてあげたい)と思ったから | 10 |
| あまり参加したくなかったが、仕方なく | 1 |
| その他 | 6 |
結婚式はクルマや住宅と異なり、わずか3時間ほどでなくなってしまう特殊な“買い物”だ。故に、その時代の人々の感じる幸せが凝縮される「感性型消費」と言えるだろう。
そして2012年の結婚式において、新郎新婦の焦点は「家族」(育った家族、つくろうとしている家族)に向かっているように感じる。それも、以前よりもよりポジティブに。イケ婿の登場は、そのひとつのあらわれではないかと思っている。
伊藤綾(いとう・あや)
料理書籍の出版社を経て2000年にリクルート入社。ゼクシィ事業部に配属。2006年に首都圏版編集長。出産を経て2009年に復職し、2010年首都圏版編集長、2011年4月よりゼクシィブランド編集長。ブランディング、プロモーション、ゼクシィ本誌の編集出版、ブライダルマーケットの現状分析と未来予測等に従事。
中長期的なカスタマーマーケティングをメディアづくりの基軸とし、2007年8月「花嫁1000人委員会」、2012年5月「花婿100人委員会」を設立。“5時に帰る編集長”として双子の育児との両立に挑戦中。
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