世界的にみても、今後産業用だけでなく家事や清掃、調査や警備、介護やレスキューなど、あらゆる分野にロボットの進出が予測されており、海外でもロボットが身近になることは間違いない。クルマも人による運転の必要がなくなるロボットへと進化していくかもしれない。
そうした状況で大きなアドバンテージを持っているのが日本のロボットアニメである。ハリウッド映画のように否定的なイメージではなく、人間と調和するイメージは人類が今後歩むべき道をも示唆(しさ)しているのだ。
最近見たインド映画の『ロボット』は、ロボットに対する西欧とアジアの考え方が両方出ていて興味深いものがあった。また、『未来警察 FUTURE X-COPS』といった香港映画も作られるようになり、トランスフォーマー以降ロボットをテーマとした作品がアジア圏でも誕生するようになった。
いずれも日本のアニメがはるかに先行しているジャンルであり、このアドバンテージを生かさない手はない。その意味で今ロボットアニメに大きなチャンスが訪れているととらえるべきだろう。
1954年生まれ。法政大学卒業後、音楽を始めとして、出版、アニメなど多岐に渡るコンテンツビジネスを経験。ビデオマーケット取締役、映画専門大学院大学専任教授、日本動画協会データベースワーキング座長。著書に『アニメビジネスがわかる』(NTT出版)、『もっとわかるアニメビジネス』(NTT出版)、『アニメ産業レポート』(編集・共同執筆、2009〜2011年、日本動画協会データーベースワーキング)などがある。
ブログ:「アニメビジネスがわかる」
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