世界一周中のバックパッカー。1年半で40カ国以上を訪問し、6月末に帰国。若者の外向き志向の底上げのため、海外で働く日本人を訪問したり、旅の中で気付いたことや発見したことをWeb中心に情報発信しながら旅をしている(サムライバックパッカープロジェクト)。学生時代に広告サービス「タダコピ」を立ち上げた元起業家でもあり、根っからの企画屋。Twitterアカウント「@mohideki」では旅の様子をリアルタイムに発信している。
→目指せ世界一周!「サムライバックパッカープロジェクト」とは?
昨夏、僕は英国のロンドンに1カ月ほど滞在していました。理由はいくつかあったのですが、自分自身の英語力を向上させたかったことと、ロンドンでは多くの日本人が働いているという話を聞いていたからです。
今回ご紹介する鈴木祥さんもロンドンで奮闘されている1人の日本人女性です。開発学を学ぶために英国に渡り、現在はHermes Fund Managersという会社で、社会的責任投資(SRI)※に関わる仕事に携わっていらっしゃいます。
――自己紹介と、これまでの歩みについて教えてください。
鈴木 日本の大学では経済学専攻で、特にマクロ・金融を中心に勉強しましたが、在学中に途上国開発に興味を持つようになり、卒業後は英国の大学院にて開発学を専攻しました。
当時は開発関連の仕事に就きたいと思っていましたが、競争の激しい分野で、また実地経験のない私が雇ってもらうことは非常に困難でした。
在学中から行っていた人権関連のNGOでのボランティアの仕事で経験を積んだこともあり、英国の非営利団体でCSRの調査員として就職しました。そこで3年半ほど働いた経験を生かして現在の職場に転職しました。
――現在の仕事内容・活動内容を可能な範囲でご紹介ください。
鈴木 会社名はHermes Fund Managersといって、British Telecom(日本で言うNTT)の従業員年金を管理・運用している会社です。
その中で私のチームの役割は、顧客が投資している企業とエンゲージすることです。昨年から日本でも不正会計や経営上層部による不祥事など、企業統治に関するスキャンダルが相次いでいます。このような問題を起こした企業と対話を持ち、今後の改善策について説明を求めるのはもちろんのこと、このような事件が起こらないよう、日ごろから健全な企業統治体制を整えるよう求めています。
また、環境汚染や労働者搾取、人権侵害などの問題を起こした企業とも対話を持ち、改善策を探っています。少し前にはインドネシアのパーム油を生産しているプランテーションの視察にも行って来ました。このような問題に関して、個別企業と話をする一方で、政策レベルでの影響力の浸透も図り、例えば関連する政府機関や証券取引所などとも話し合いを持っています。
ちなみに今の職場の前にいたのはEIRISという企業でした(非営利ですが、一応有限会社の形を取っています)。
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