オリンパスや大王製紙の事件を受けて、企業内部で不正などがなくなるよう、企業統治の透明性を高める目的で企業の役員に社外からの取締役を入れることを義務化する案がありました。しかし、経済界からの反発で見送りとなってしまいました。
「日本の企業は閉鎖的」「不正を隠そうとしている」と外国の投資家から見られてしまわないか心配です。日本市場のにぎわいが外国人投資家頼みというところは悔しいところではありますが、現実なので仕方ありません。外国人でなくても、やはり投資するならできるだけ透明で公正な市場を選びたいですよね。
実際には、上場している企業はすでに多くが社外取締役を導入していたりします。他企業のエライ人だったり学者さんだったり、だいたい“その道のプロ”という感じの人が多いです。普通のOLが入っていたらちょっとびっくりしますが、「市民感覚を忘れないため」とか解釈して高評価をつけてくれる人がいたら……。それもまたびっくりですね(笑)
まったく脈絡なく若い女性が社外取締役に選出されたら、週刊誌が「トップと不適切な関係が!」とか書きそうな気がしないでもないです。
著者プロフィール:雄山スズコ
漫画家兼投資家。政治経済ジャンルに主に生息。2004年から投資を始める。中国株、日本株、各種外貨資産などさまざまな金融商品で痛手を負うが、こりずに挑戦中。著書に『政治萌え!〜国会ゆるゆる観察日記』(司書房)。2008年3月〜2011年12月に日本経済新聞紹介サイト「nikkei4946.com」で4コマ&コラム「まんがで見るキーワード」を連載。公式サイト「桃熊薬局」。著作一覧はこちら。
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