Web、メール、SNS――ANAのネット戦略に学ぶ(3/4 ページ)

» 2012年08月03日 18時35分 公開
[吉岡綾乃,Business Media 誠]

SNSを使う狙いは「ANAのファンになってもらうこと」

 ANAでは、TwitterやFacebookといったSNSについても積極的に取り組んでいる。2011年6月に開設したANAの運行見通し情報Twitterアカウントのフォロワー数は約5万人。また、ANAの日本向けFacebookページには約73万人が「いいね!」を押しているほか、ANA Global、香港・中国向けFacebookページも運用している。

ANAの公式Facebookページ
ANAの公式YouTubeページ

 「自社サイトを訪れてくれるANAマイレージ会員とは、濃密なコミュニケーションができています。でも、マイレージ会員になっていない人、そもそもあまり飛行機に乗らないという人へ、どうアプローチするか? 従来はマス広告しかなかったわけですが、Facebookなどを使うと、こういった人々へもアプローチできるわけです。しかもほとんどコストをかけずに可能です。

 現在は、Facebook担当の社員が、一日数つぶやきずつ書き込んでいます。狙いは、ANAのファンになってもらうこと。心がけているのは、社員の顔をできるだけ見せていこうというのと、週末はきれいな風景の写真をアップするようにする……といったところでしょうか。

 Twitterでは、運行情報の見通しなどの情報を発信しています。運行情報はメールで通知しているのですが、それよりちょっと手前の情報、例えば『霧がかかっているから折り返すかもしれません』といったレベルの情報までメールで送ってしまうとうっとうしくなってしまうでしょう。これまでこういった(メールより手前の)情報はWebサイトを訪れてくれた人にしか見せられなかったのですが、Twitterがあるとこういう情報をプッシュで送れるのがいいですね。お客さんとのコミュニケーションという意味で、Twitterは非常に有効だと思っています」

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