土肥:逆に「綾鷹」を飲んだことがない人は、どういうタイプの人なのでしょう? なにか傾向があったりしますか?
薄井:消費者調査をしたところ、「『綾鷹』を飲んだことがない人=食わず嫌い」という結果が出ています。こうした傾向は、2007年の発売以来ずっと続いていますね。
緑茶ユーザーは「自分はこの銘柄」と決めたら、それを愛飲されるケースが多い。特に30〜40代の男性はよほどのことがない限り、ブランドを変えることはしません。好きなモノがあれば、競合他社のCMを見ても、なかなかスイッチしません。「にごりがあって、急須でいれたような味なんだろうけど、やっぱり自分はいつも飲んでいるモノでいいや」という人が多いので、コンビニなどではなかなか手にとってもらえません。
土肥:コンビニに入っても、男性は商品を決めるのが早いですよね。パッパッとお弁当と飲料をとって、サッサッとお店を出て行く。店に入る前から「オレはこの商品を買うぞ」と決めている人が多いのかもしれません。
でも女性は違う。お弁当コーナーの前で、じっくり吟味する。パッケージをとったので「お、それを買うのか?」と思ったら、中身を見て戻す。今度は違うモノを手にとったので「買うのは、そっちか」と思ったら、また戻す。店が混んでいるときに、後ろで待っている男性からすれば、「早くしろよ〜」とイライラした経験がある人も多いでしょうね(笑)。
薄井:自社で行った調査なのですが、緑茶飲料のリピート率を調べたところ、「綾鷹」は他の製品に比べて約1.7倍高いんです。リピート率が高いので、私たちとしては、まだ飲んだことがない人に「ちょっと飲んでみようかな」という気持ちにさせなければいけません。例えば30〜40代男性の生活導線に「綾鷹」を感じられるような仕掛けを、今後もしていきたいですね。
土肥:ほほー。例えば電車の中で見かけたり、街を歩いていて接する機会があるのですか? いや、答えを聞くより、“発見”することのほうが楽しいかも。
本日はどうもありがとうございました。
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