少数ながら目立つネット銀行の躍進――全国メーンバンク調査

» 2012年11月29日 15時28分 公開
[Business Media 誠]

 帝国データバンクは11月29日、全国メーンバンク調査の結果を発表。企業がメーンバンクと認識している金融機関のトップは「三菱東京UFJ銀行」で10万4074社だった。2009年の調査開始以来4年連続のトップだが、シェアは前年比0.09ポイント減の7.29%と3年連続減少した。

 以下、2位は「三井住友銀行」で8万211社(シェアは前年比0.11ポイント減の5.62%)、3位は「みずほ銀行」で6万528社(同0.07ポイント減の4.24%)、4位は「りそな銀行」(同0.04ポイント減の2.09%)、5位は第二地方銀行の「北洋銀行」(同0.01ポイント減の1.73%)だった。9月に第二地方銀行の岐阜銀行と合併した十六銀行が前年の29位から25位にランクアップした。

全国ランキング(クリックで60位まで表示、出典:帝国データバンク)

少数ながら目立つネット銀行の躍進

 企業がメーンバンクと認識している金融機関を業態別に見ると、「地方銀行」が38.62%と最も多く、「信用金庫」(23.39%)、「都市銀行」(20.51%)、「第二地方銀行」(10.86%)と続いた。都市銀行や第二地方銀行、信用金庫がシェアを落とす一方、地方銀行は前年比0.34ポイント増と伸ばした。

 また、少数ながらネット銀行の躍進も目立っており、「ジャパンネット銀行」が前年比22.17%増の259社、「楽天銀行」が同47.69%増の96社、「住信SBIネット銀行」が同96.88%増の63社と大きく伸ばしている。

 帝国データバンクでは「中小企業のより身近なパートナーとなるはずの信金や第二地銀のシェア減少からは、企業から見れば頼れるメーンバンクの選択が難しくなっているという事態も見え隠れする。唯一メーンバンクとしての存在感を増している地方銀行が、いかに企業を支え、地域経済・国内経済を立て直していけるかが、今後の焦点となりそうだ」とコメントしている。

業態別構成比(出典:帝国データバンク)

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