1974年生まれ、学習院大学文学部卒業。在学中から、テレビ情報番組の制作に携わり、『フライデー』の取材記者として3年間活動。その後、朝日新聞、漫画誌編集長、実話紙編集長などを経て、現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌でルポを発表するかたわらで、報道対策アドバイザーとしても活動している。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。近著に『死体の経済学』(小学館101新書)、『スピンドクター “モミ消しのプロ”が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)がある。
本日(4月23日)、『日本を喰い尽くすタガメ女の正体』(講談社α新書)という本が発売された。著者は深尾葉子さんという大阪大学大学院経済学研究科准教授で、私も少しお手伝いをした。
実はこの本、発売前からすでに一部の人たちの間でかなり話題となっていた。というよりも、かなり物議を醸し出していた。
以下は、Amazonなどに掲載された「内容紹介」である。
タガメとは田んぼに生息してカエルの生き血を吸う昆虫。高度成長期以後、日本の各地から田園風景が消える中、タガメの魂は女性たちに宿り、無抵抗な「カエル男」を箍(タガ)にハメて搾取している。すなわち「タガメ女」は「箍女」でもある。気鋭の研究者が、自らの研究過程やゼミ生からの証言をもとに、「専業主婦」「家事手伝い」という姿で女性が現代日本を支配する特異な現象を、ユーモアを交えて実証する。
なんだか専業主婦にケンカを売っているような内容だな、と思った人も多いのではないか。実際にこれを読んで「搾取? はあ? 専業主婦をナメんじゃないわよ!」とブチギレしている人もいるかもしれない。
確かに、「虫」呼ばわりされて気持ちのいい人などいない。さらに「内容紹介」でもふれているように、タガメというのはかなりエグい生き物だ。
まず土のなかに身を潜めて獲物がくるまでじっと待ち、カエルなどの獲物が近くにやってきたらガバッと飛びかかり、鎌状の前脚でガッチリと挟み込む。鋭い注射器のような嘴(くちばし)をプスっと刺す。次に、その嘴からタンパク質を溶かす消化液を注入し、トロトロになって肉をチューチューと吸う。捕食されたカエルは、最初はバタバタともがくもののやがて毒がまわったのか、大人しくなって最期には骨と皮になる――。
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