英語で断るときは「refuse」より「decline」ネイティブに伝わるビジネス英語(1/2 ページ)

» 2013年05月01日 08時00分 公開
[デイビッド・セイン,Business Media 誠]

集中連載「ネイティブに伝わるビジネス英語」について

 本連載は、日本人の英語を知りつくしたベストセラー英語教師、デイビッド・セインさん執筆の書籍『出社してから帰るまで ネイティブに伝わるビジネス英語700』『30秒英語プレゼン術 エレベーター・スピーチでビジネス英語のレベルが一気に上がる!』『打ち合わせから出張まで ネイティブに伝わるビジネス英語 ワンランクアップ編』(アスコム刊)から一部抜粋しています。

 ――あなたは残念な英語になっていませんか? ビジネス英語では、日常英会話よりもさらに、伝えたいことが正確に、はっきりと伝わることが大切です。

 でないと、思わぬ誤解から、仕事が失敗に終わったり大きな損失を出してしまったり、相手を怒らせてしまう可能性があるのです!

 しかし、実際のビジネスシーンでは「使ってはいけない表現」を使ったり、「誤解されやすい表現」を使ったり………。残念なビジネス英語が飛び交っています。そして、そのことに気付いていないのは話している本人だけだったりします。

 書籍では、使ってはいけない表現と、ネイティブに「ちゃんと伝わる」表現を紹介しています。


 日本人の英語を知りつくしたベストセラー英語教師、デイビッド・セインさんによる連載「ネイティブに伝わるビジネス英語」。エレベーターに乗っている短時間で相手の心をつかめる英語表現の文例を紹介していきます。

 →連載「ネイティブに伝わるビジネス英語」バックナンバーはこちら

顧客に対して何かを断る

Webデザイナーが取引先に受注を断る

  • We need to decline. We just don’t have time to meet the deadline.

 もろもろの事情で今回はお断りさせてください。

  • We’ll give our highest priority to the next project.

 次回は優先して受けさせていただきます。

  • I hope it doesn’t cause too much of an inconvenience.

 大変申し訳ありません。

セイン先生からのアドバイス

(1)「断る」をrefuseにすると強いニュアンスがあります。declineは「遠慮する」の意味でソフトな響きがあります。例えば、We just don’t have time to meet the deadline.「納期までには時間がありません」のような理由を伝えれば、納期を延ばすなどの処置を講じてくれる可能性もあります。

(3)お詫びは状況に合った表現を選びましょう。この場合であればI hope it doesn’t cause too much of an inconvenience.「(迷惑になるとは思いますが)あまり大きな迷惑にならなければよいのですが」は、とても丁寧な言い方になります。


営業マンが取引先に打ち合わせを断る

  • Mike called me about a meeting tomorrow.

 マイクから連絡を受けた件です。

  • I’m afraid I have an appointment I can’t change.

 本日午後は時間の都合がつきません。

  • Let me e-mail you some times for you to choose from within an hour.

 調整して1時間以内にこちらから連絡いたします。

セイン先生からのアドバイス

(1)日本語では「〜の件」という言葉をよく使います。しかし、matter, issue のような「件」は避けたい言葉です。人それぞれ思い描いている「件」を確かめないで、話を進めていけば大変なことになります。「マイクが今日か明日かの打ち合わせのことで電話してきました」と言えばハッキリします。

(2)「申し訳ありませんが、どうしても変更できない約束があります」は好印象を与えるひと言です。

(3)「1時間以内に、お選びいただける時間をメールします」と相手が選べるように、いくつかの時間を知らせておけば、次に会える可能性が広がるでしょう。


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