日本家庭の仏壇離れ?「自宅に仏壇がある」人は4割以下

» 2013年07月10日 16時30分 公開
[Business Media 誠]

 故人の霊が安心して休める場所として家に置く仏壇。かつての日本家屋では、仏間をつくり、そこに仏壇をまつるのが一般的だったが、和室そのものも減っている現代では仏間や仏壇がない家庭も増えている。

 しかし現代でも、故人をしのぶ気持ちは変わらない。現代の日本家庭の仏壇事情はどうなっているのだろうか? インブルームスでは2人以上の世帯に暮らす全国の30〜60代男女600名を対象に、仏壇についての調査を行った。

仏壇がある家は4割以下

 「あなたのご自宅に仏壇はありますか?」と尋ねたところ、「ある」が39.2%、「ない」が60.8%。一人暮らしを除いても、実に6割の家庭には仏壇がないことが分かった。さらに、家庭で仏式葬儀が行われていると答えた473名(600名のうち78.9%)に絞っても、自宅に仏壇がない人の割合は54.3%と、半数を超えている。

 調査対象者600名に住まいを尋ねたところ、「持ち家(一戸建て)」61.1%、「持ち家(マンションなどの集合住宅)」18.2%、「民間賃貸住宅(マンション・アパート等)」14.0%、「公営住宅」5.0%、「その他」1.7%。住宅種類別で仏壇の有無を比較すると、一戸建てでは「ある」51.8%、「ない」48.2%と半数以上に仏壇がある一方で、マンションなどの集合住宅では、持ち家・賃貸を問わず約8割の家庭に仏壇がないことが分かった。

「あなたの自宅に仏壇はありますか?」

 先祖や故人をしのぶ気持ちについてたずねると、81.2%の人が「先祖・故人をしのぶ気持ちを持つことは大切だと思う」と回答。しかし「先祖・故人に対して、供養を十分に行っていると思いますか?」という問いに対して、「(供養は)十分である」と答えた人は17%しかいなかった。これを仏壇の有無に分けて見ると、仏壇がある人(235名)では、「十分である」20.4%、「どちらかと言えば足りていると思う」42.6%。仏壇がない人(365名)では、「十分である」14.8%、「どちらかと言えば足りていると思う」33.9%となり、仏壇がある人は「供養を十分に行っている」と認識している率が高いことが分かった。

「ご先祖様・故人に対して、供養を十分に行っていると思いますか?」

 自宅に仏壇がない人に、仏壇を置くことへの意向を聞いたところ、「今後置く予定がある」4.1%、「本当は置きたいが、置けていない」4.7%、「今は必要としていないが、将来的には置く可能性がある」44.4%、「将来を含めて置くつもりがない」44.9%となった。将来的に仏壇を置く予定、または可能性がある人に「購入する仏壇を選ぶときに気になる点」を聞いたところ、もっとも多かったのは「大きさ」で68.6%、続いて「金額」66.5%、「置き場所」57.2%、「お手入れ」30.4%となった。

ライフスタイルに合わせて仏壇が変化することに賛成する人は6割以上

 調査元のインブルームスでは、現代の住宅事情にマッチした、A4サイズでマンションなどでもインテリアに調和しやすい仏壇「A4仏壇」(参照リンク)を販売している。そこで、「仏壇が現代のライフスタイルやデザインに合わせて変化することには賛成ですか?」と尋ねたところ、「はい」61.0%、「いいえ」10.8%、「分からない」28.2%という結果となった。はいと答えた人のコメントを見ると「仏間のない家が増えているので、あらゆる部屋にマッチする仏壇が増えることはよいと思う」「狭い家だと大きい仏壇を置くことはできない。簡単なものなら位牌と写真だけでもいいので、その家に合わせた形の仏壇でいいと思う」「リビングに置いても良いデザインが好ましい」などの意見が上がっていた。

「仏壇が現代のライフスタイルやデザインに合わせて変化することには賛成ですか?」

 インターネットによる調査で、2人以上世帯に暮らす全国30〜60代男女600名が回答した。調査期間は6月21日から25日まで。

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