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» 2013年08月08日 07時00分 公開

楽天・田中将大の「10倍返し」――常に意識するのは『超向上心』臼北信行のスポーツ裏ネタ通信(3/4 ページ)

[臼北信行,Business Media 誠]

ヤンキースなどメジャー5球団に動き

 田中はもともとメジャー志向が強い。だからこそ昨オフは3年総額12億円の契約を交わしながら、毎年オフに契約を見直せる条項を入れた。早ければ今季終了後にもポスティングシステム(入札制度)でメジャー挑戦する可能性が高く、本人もそれを否定してない。今春のWBCは、そんな自分をメジャーのスカウトにアピールする格好の舞台だった。

 ところが「何もできないまま終わってしまった」ことで、そのうっ憤をレギュラーシーズンのマウンドで晴らす気持ちを固めたのだ。Vロードをまい進するチームのためであるのはもちろんだが、今季は不完全燃焼に終わったWBCでの失態を払拭してメジャー側からの評価を得るための戦いでもある。

 そんな己の「超向上心」がもたらした破竹の開幕15連勝。メジャー側は田中の快投をどう見ているのか。あるメジャー球団で極東地区担当スカウトを務める人物は「あれだけの成績とピッチングの内容を見せつけられれば、文句をつけられない」と評し、こう続けた。

 「潤沢な資金を誇るヤンキースがタナカの獲得に向け、すでに動き出している。クロダ(黒田博樹)やイチローからの推薦も受け、キャッシュマンGMがタナカ獲得のプロジェクトチームを結成。水面下でさまざまな情報収集を行っている。それから同じア・リーグ東地区のブルージェイズ。この球団は一昨年のオフ、ダルビッシュの入札の際に5170万ドル(約51億円)で落札したレンジャーズに200万ドル弱(2億円弱)の差で負けた苦い経験がある。もともと資金力のある球団だけに、ダルビッシュに並ぶ実力を持つタナカに照準を定め『今度こそ取る』と意欲を燃やしている。最終的には私が所属している球団を含め合計5球団ぐらいが、タナカの入札に参加することになるのではないか」

 まだ8月だというのに海の向こうでは早くも田中の争奪戦がぼっ発しそうな雲行きである。いずれにしても開幕15連勝を飾ったことで、田中のWBCでのマイナスイメージは吹き飛んでしまったようだ。

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