8万7367人を対象に行った聞き取り調査の結果、かくれ不眠には5つのタイプ分類ができるという。
まず12項目中、反応項目が少ない人(平均反応個数2.4個)は「初期かくれ不眠」タイプで、全体の約20.4%が該当した。このタイプは、ごく初期もしくは軽度の短期不眠者と推測できるので、食事の工夫(朝食をきちんととり、夕食を早め、ほどほどにする)や軽い運動、ぬるめの入浴といった「セルフケア」で改善が期待できる。
全体の33.4%と最も多かったのが「眠りが浅い」タイプ。生活習慣やストレスなどへの反応は弱く、眠りが浅い系の指標への反応が強い人たちで、中高年になると相対的に多くなる。また、規則的な生活が確立できていないため軽度短期不眠症状を呈しているのが「生活不規則」タイプ(13.7%)に分類される。そして、生活習慣系に加えてストレス系の反応が顕著となるのが「高ストレス」タイプ(20.6%)だ。
これら3タイプについて古賀教授は、セルフケアだけでなく市販の睡眠改善薬を使った「セルフメディケーション」を試してみるのも1つの手ではないかという。睡眠改善薬によって良い睡眠が得られ、生活リズムの改善が期待できれば、かくれ不眠に陥る負のスパイラル(睡眠不足による集中力や意欲の低下→仕事効率低下→ストレス蓄積→かくれ不眠)が断ち切れる可能性があるからだ。
ただし、睡眠改善薬の服用は1〜2回程度でいいともいう。「ぐっすり眠れたという効果があれば、セルフメディケーションとしては十分。目的は生活リズムを戻すことですから、眠れないからといって薬を使い続けるのは違います。それ以上続けても効果が出ない場合は、不眠症の可能性が高いので専門医の受診をおすすめします」(古賀教授)
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