もう振込用紙を持って来ないで! コンビニが「収納代行」を止めたい理由ご一緒に“おでん”いかがですか(2/4 ページ)

» 2014年01月16日 09時18分 公開
[川乃もりや,Business Media 誠]

収納代行を止めたい理由

 このほか、受付後に取引中止をしているのにもかかわらず、お客さん側から「払った」と主張するケースがある。またもや「払った」「払わない」という水掛け論になるのだが、コンビニに設置されているPOSレジは優秀で、受付後に「取り消し」をした場合、その記録が残る。つまり、お客さんが「払った」と主張しても、ウソがばれてしまうのだ。

 もう1つ、収納代行を止めたい理由がある。それは、受付後の処理が大変なのだ。

 受付件数のピークは、1日に100件を超える。店側は膨大な伝票を処理する必要があるが、最終的には機械でなく、手作業で行わなければいけない。それが終わればやれやれ……というわけではなく、次に、本部がその書類を突き合わせなければいけないのだ。

 店と本部の膨大な作業量を人件費に換算すると、手数料収入が割に合わなくなってきている。水道代を支払うついでにジュースでも買うか……という人が多ければいいのだが、最近は水道代だけ支払って、店を後にする人が増えてきているのだ。

 収納代行業務が店だけの負担であれば、本部は見て見ないフリをするだろう。しかし本部での処理が必要なので、人件費が負担になってくる。昨今の「収納代行を止めたい」という流れは、店側というよりも本部側の意向が強いのだ。

水道代を支払うついでにジュースなどを買う人が減っている(写真はイメージです)

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