初めての人でもできる「白色申告」――やよいの白色申告オンライン編：消費税8％時代の確定申告（5/12 ページ）

[奥川浩彦, 監修：木村税務会計事務所 税理士 木村聡子，Business Media 誠]

まずは初期設定をしよう

　いきなり経費や売り上げを入力できるが、はやる気持ちを抑えて初期設定をしたい。実は筆者はいきなり入力を始めて、最終段階の収支内訳書のところで「最初に設定を変更すればよかった」と気付いた。それは先ほど紹介した家事按分だ。

　「やよいの白色申告オンライン」は非常にシンプルな構造となっている。それが分かりやすさにつながるので悪いことではないが、細かなことをしようと思うと事前に初期設定をした方がトータルで作業は楽になる。

　初期設定をしてほしいのは科目の設定だ。例えば、決算の段階で電気代の事業分は50％、ガス、水道は10％に按分するとしよう。やよいの白色申告オンラインの家事按分は科目ごとに比率を決めるので、同じ科目の中で別々の値での按分ができない。

　例えば、水道光熱費と別に光熱費という科目を作成し、電気代は光熱費、ガスと水道は水道光熱費と分ければ別々の値で按分できる。通信費も請求書を送るための切手代は事業分が100％、携帯電話、インターネット回線などは90％と按分する値を分ける必要があれば、記帳を始める前に科目を設定したい。

科目のプルダウンメニューであらかじめ設定された科目を確認しよう

左下の「高度なメニュー」から「科目の設定」をクリックすると、科目設定が表示される。科目のうちセルがグレーになっているところは変更不可。最下段の「新しい科目を追加」をクリックし光熱費−電気代を追加してみた。右側のチェックボックスで表示しない項目を選択できる。「給料払う相手はいないし、税理士に頼むお金はないし……」という人は非表示にすると操作性が向上する

科目の説明も変更が可能。電気代を削除してみた

取引の入力に戻ると科目に光熱費と郵便通信費が足されたことが分かる。表示項目を減らしたので右側のスクロールバーも初期状態と異なっている

科目の追加に数の制限はないが、最終的に収支内訳書に記載されるのは5つなので、科目を追加する場合は5つまでとすると美しい。デフォルトで「新聞図書費」が追加されているので実際には4つとなる。それ以上科目を追加した場合は収支内訳書では雑費に集計される