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» 2014年04月04日 07時48分 公開

仕事ができる人の共通点は? リクルートで働いて学んだこと上阪徹が探る、リクルートのリアル(3/5 ページ)

[上阪徹,Business Media 誠]

売上高はこの3年で5倍に

 外国人のマネジメントは難しいと言われるが、舘氏はどう向き合ったのか。

 「自分の中で常に考えているのは、是々非々で、やっぱりいいものはいいし、悪いものは悪い、と言うことです。そこをどんな場面でもぶらさない。そうすれば、あの人はぶれないね。長いものに巻かれないね、ということになる。そもそもよくよく考えてみるとトップって、往々にしてみんなとは逆の決断をすることが多いんです。だから、反対を恐れないことは大事です。むしろ僕は、反対されるほうに賭けてみよう、ということが多い。みんなで会議をしたときは、あえて議論の流れの逆を取ってみたり」

 転機は2010年。日本型の業績変動幅の少ない給与制度を、成果主義型に切り替えた。中国人にはそのほうがいいと思ったからだ。ところが、43人いた従業員が17人にまで減る。社員が一気に3分の1になってしまったのだ。

 「中国人って、立身出世したい、という気持ちが強い一方、安定への憧れも強いんです。一度、手に入れたものを離したくない。これを当時の私は見誤っていました。でも、頑張ってくれていた従業員は分かっていて。結果的に業績が回復したときは、ボーナスが8カ月分出せました。こうなると、彼らが伝道師になってくれるわけです。『騙されたと思って頑張ってみるといいよ』なんて新しい社員に言ってくれたりするようになる」

 売上高は、この3年で5倍になった。ただし、まだ日系企業向けのビジネス。欧米系、さらには中国系と考えていくと、途方もないマーケットが広がっている。51jobへの出資は40%になり、筆頭株主となった。2009年からは、中国はじめアジアの優秀な学生と日本で採用を行う日本企業を結びつける新卒斡旋事業「WORK IN JAPAN」も展開している。

 今もアジアを飛び回る日々。1月は、飛行機での移動が11回にものぼった。どうして今もリクルートにい続けるのか、と、中国でもよく問われるそうだ。

 「ひとつは人が好きだ、ということですね。日本にいたころは、斜めの人間関係で飲んだりする。関係ない部署の、関係ない先輩に相談したり。けっこう稀有(けう)だと思うんですよね。あとは、仕事として、お客さまに感謝されることがより大きくなったことです。それこそ超大手企業の現地法人トップとも普通にお会いできる。海外で企業が悩んでいる一番の課題は、やはり人と組織の問題なんです。だから、お役に立てる度合いが強いと思っているし、われわれがモルモットになることも大事。一緒に成長していくのが、大事なことだと思っています」

2011年、社員旅行としてプーケット島に行った

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