なぜ内定をもらえない学生が出てくるのか――彼らの行動を分析した仕事をしたら“就活生の動き”が見えてきた(前編)(1/7 ページ)

» 2013年02月20日 08時01分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

 学生の就職活動が本格化している、らしい。なぜ「らしい」を付け加えたかというと、記者は採用の仕事に携わったことがないので、いまひとつピンと来ないからである。またいわゆる“バブル世代”なので、いまのようにインターネットを使って「エントリーシートを提出する」ということもなかった(「就活」という言葉もなかったと思う)。正直に言うと、遠い昔の話なので今の動きがよく分からないのだ。

 現在就活をしている学生は、どのようなスケジュールで動いているのだろうか。ある就職サイトにはこのように書かれていた。10月ごろから「自己分析」「企業研究・業界研究」をして、12月に入ると「エントリー」「会社説明会」などがある。それと平行する形で「エントリーシート」を提出して、2月には「面接」、3月中旬ごろには早い人で「内定」がもらえるという。

 約20年前の就活といえば、ある日、自宅に就職情報誌がどっさりと届く。そして情報誌に添付されているハガキを送付して、企業から資料をもらったり、連絡をもらうケースが多かった。

 いまの学生の多くは就職情報サイトからエントリーする。そのサイトに最近、ちょっとした工夫がされているというのだ。どんな工夫かというと「利用している人によって、サイトに紹介される情報が違うんですよ」(リクルートキャリア)という。約60万人の学生が登録している就職情報サイト「リクナビ」では昨年から、登録者全員に違う情報を提供している。なぜそんなことをしているのか、またなぜそんなことができるのか。リクルートキャリア・新卒事業本部の担当者3人に話を聞いた※。前後編でお送りする。聞き手は、Business Media 誠編集部の土肥義則。

※インタビューに応じていただいたのは、新卒事業本部の西畑俊樹さん、大西哲朗さん、小川晋一郎さん。記事中では個人の名前を出さず、「リクルートキャリア(リク)」と記しています。
学生の就職活動が本格化している。学生たちはどのように職探しをしているのだろうか? (写真と本文は関係ありません)
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