部下をうまく叱れない。そんな40代管理職は当然いらないサカタカツミ「新しい会社のオキテ」(1/3 ページ)

» 2014年04月21日 08時00分 公開
[サカタカツミ,Business Media 誠]

著者プロフィール:サカタカツミ

 クリエイティブディレクター。就活や転職関連のサービスをプロデュースしたり、このような連載をしていたりする関係で、そちら方面のプロフェッショナルと思われがちだが、実は事業そのものやサービス、マーケティング、コミュニケーションの仕組みなどを開発するのが本来の仕事。

 直近でプロデュースしたサイトは「CodeIQ」「MakersHub」。著書に『こんなことは誰でも知っている! 会社のオキテ』『就職のオキテ』。この連載についても、個人的に書いているブログでサブノート的なエントリーを書く予定。Twitterアカウントは@KatsumiSakata


 編集長の吉岡綾乃さんとは、ときどきランチを取りながら、この連載の内容を考えるのですが、綾乃さんが書いてほしいとリクエストをしてくるにもかかわらず、私がずっと避けてきたテーマがあります。それが40代の話。

 「前回のコラムは30代の話でした。次回はその続きということで、40代が取り上げられるということですよね?」

 ……いや、そんな予告は一言もしていないのですが(汗)。

 私がかたくなに40代を取り上げない理由はいくつかあるのですが、その代表的なものは「悲惨なコラムになる」と、身もフタもない理由。前回のコラムでは30代後半とボカシ気味に書きましたが、当然、40代も含まれています。

 →サカタカツミ「新しい会社のオキテ」:組織内できちんと仕事をしてきたのに切り捨て対象に……30代社員に迫る危機(参考記事)

 しかし、そういうことに気がついていないのが、40代の困ったところ、かつ悲惨なところでもあるのです。ということで、今週は「あなたがこんな40代だったら、あと10年会社にいることはできませんよ」という話を、なるべく深刻にならないように、書いてみたいと思います。

最近は都内でも、ランチタイムに本格的な南インド料理が食べられるお店が増えてきました(写真はイメージです)

叱り方が分からない40代になっていませんか?

 以前、あるビジネス系雑誌の編集長と雑談していたときに、彼がとても興味深いエピソードを披露してくれました。

 「先日、部下を怒っていたのですが、怒りながら、ふと気がついたのです。いま自分が怒っている、そして、怒りを伝えているやり方は、若いときに、自分の上司から怒られたやり方と同じだと。さらに、そういう風に怒られるのが本当に嫌で仕方なかったはずなのに、自分も結局、同じ方法で怒っている」

 自分が経験したことがないことは、とっさには出てこないし、どうやればいいのか、まるで分からないと困惑した様子でした。普段から「『怒る』と『叱る』は違うことだ」とか「こうすれば部下は納得する」などの記事を掲載しているメディアの責任者にもかかわらず、自分自身は途方に暮れていたというのです。ただこの話、興味深くはありますが、珍しくはありません。

 そう、このコラムを読んでいる皆さんにも、心あたりがあると思うのです。胸に手を当てて、考えてみてください。

 自分が部下や後輩を、どんな風に叱っているのか。そしてその叱り方は、自分が叱られたことがある方法なのかどうかを。「こういう風に叱ってくれると理想だな」と思った自分の経験を生かして叱っている人は大丈夫。しかし、ほとんどの人は無意識に、または結果として「自分が嫌だった叱り方」を、部下や後輩にしているのです。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.