本命「レッドブル」、では対抗は?──競争激化、エナジードリンク夏の陣ビジネスパーソンの新「朝習慣」に(3/3 ページ)

» 2014年08月05日 15時37分 公開
[Business Media 誠]
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ビジネスパーソンに特化した「リゲイン エナジードリンク」の戦略

 リゲイン エナジードリンク(関連記事参照)は、かつて“24時間戦えますか?”のキャッチコピーで一世を風靡した第一三共ヘルスケアの栄養ドリンク「リゲイン」ブランドを用い、サントリー食品インターナショナルがエナジードリンクに仕上げたコラボ商品だ。若年層を中心に活況のエナジードリンク市場に対し、「でも自分向けではない」と感じていた30代〜40代のビジネスパーソン(特に男性)を主ターゲットに据えた。

photo リゲイン エナジードリンクのWebサイト (C)高橋留美子/小学館

 ラムちゃん姿のすみれさんが登場するテレビCMのコピー「“3、4時間”戦えますか?」も、あはは、なるほどね、と思った人は多いかもしれない。本家リゲインの風味や栄養設計を参考に、指定医薬部外品である栄養ドリンクには添加できない「炭酸」など、清涼飲料ならではの「体感と刺激」を加味した。成分もライバル飲料の倍以上とうたう「(糖原性アミノ酸)アルギニン1000mg」をはじめ、ビタミンB1、B2、B6を日本人食事摂取基準値の一日分を配合し、「働く人が“起動”したいときにふさわしい栄養設計と体感・刺激感が得られる」よう設計した。

 エナジードリンクは「職場近くのコンビニエンスストア」(57.8%)で手軽に買えることから、「1年前と比べて飲用頻度が増えた」(48.5%)率は、「減った」(8.8%)を大きく上回ったことも2014年夏のトピックだ。

photo 年代別エナジードリンクの主な購入場所(出典:メディア・シェイカーズ M1・F1総研「エナジードリンクの飲用実態やブランド認知調査」)
photo 1年前と比較したエナジードリンクの飲用頻度(出典:メディア・シェイカーズ M1・F1総研「エナジードリンクの飲用実態やブランド認知調査」)
photo ビジネスパーソンが“やる気”を高めたいとき(出典:メディア・シェイカーズ M1・F1総研「エナジードリンクの飲用実態やブランド認知調査」)

 商品の役割とビジネスパーソンがやる気を高めたい「始業前・出社時」のシーンが合致。また、ちょっと若すぎると感じていたこれまでのエナジードリンクのイメージに対し、“効く”と認識していたかつての栄養ドリンクのイメージが残り、商品ターゲットも自分たち向けととらえた。

 また、栄養ドリンクの“マイナスからのリセット”ではなく、フラットな状態をプラスにするエナジードリンクのよい意味でのカジュアルさが、現在の30〜40代が仕事のパートナーに適すると改めて意識するきっかけになった理由の1つのようだ。

 「リラックス」のコーヒー、「よっしゃ! やるぞ」のエナジードリンク。あなたが仕事前に飲むのは、何ですか?


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