「もう、それをビジネスに変えるフェーズに入っている」
昨今のスマートデバイスや高速な無線通信サービスの急速な普及に加え、身の回りのあらゆる電子機器やセンサー類もインターネットに接続し、そこで得たデータが活用されるようになる「IoT社会」(Internet of Things:モノのインターネット)が近い将来、到来する。ネットワークに接続する機器・モノは、2013年の約100億個から2020年には500億個以上に急増し、やりとりされるデータ総量も40ゼタバイトまで膨張するとみられる。世界の全人口1人あたり約5247Gバイトのデータを保有する量に相当する量だ。
このIoT社会の到来を控え、企業は何を考える必要があるか。インテル常務執行役員 事業開発本部本部長の平野浩介氏がITカンファレンスイベント「ITpro EXPO 2014」の講演で、その展望と概念、戦略を語った。
IoTの投資額は、ICT(Information and Communication Technology)を今後4、5年で上回り、成長の主流になると予測。日本のIoT市場も、2013年の11.1兆円規模から2018年には21.1兆円と倍増するとみられる。ビジネスの種まきは盛んに進んでいる。
センサー類、周辺機器から、データ収集のためのゲートウェイ、ネットワーク、サーバ群までをカバーする心臓部となるマイクロプロセッサ類最大手のインテルは、このIoTに向けEnd-to-endでインテリジェンスかつ安全にソリューションを提供するIoT戦略を示した。エッジデバイス、ゲートウェイ、ネットワーク、アナリティクス/クラウド、これらをワンストップで提供する体制を整え、収集したデータは「価値のある情報に変える」のが重要で、モノからクラウドをカバーする技術とリーダーシップを発揮し、パートナーとこれからのIoTのEnd-to-endの体制に取り組む。
種まきから成長(実運用)の一環として、IoT向けプラットフォーム製品「Edison」を2014年10月25日に発売。切手大のサイズに、Linux OS、500MHz動作のデュアルコアCPU搭載SoC、Wi-Fi/Bluetooth通信機能を搭載。さまざまなセンサーをネットワーク接続する機器として、低コストで容易にIoTサービスの商品化ができる点を強みとする。
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