本連載は、米山公啓著、書籍『脳を強くする56の習慣』(中経出版)から一部抜粋、編集しています。
最近、うっかり用事を忘れることが増えた、発想がどうもマンネリだ――あなたにも心当たりはありませんか?
「自分はまだまだ大丈夫」と思っていても、家族や周りの人が認知症や脳梗塞になった途端、他人事ではすまなくなります。
では、「強い脳」とは何でしょうか? 記憶力や集中力が高く、さらには豊かな創造性を発揮する脳のことをいいます。まずは動脈硬化にならない、健康であることが「強い脳」への第一歩です。
本書では医学博士の米山公啓氏が、最新の知見をもとに脳を「強くする」習慣を紹介します。
「1日3杯のコーヒー習慣」「新作映画を映画館で観る」などの、強い脳をつくる、日常生活でちょっとひと工夫すれば実践できるものばかりです。さあ、あなたも今日から始めてみませんか。
毎日同じような環境で同じような生活をしている人と、いろいろなレストランで食事をしたりさまざまな友人と会ったり、新しい趣味を探している人とでは、脳の活性化に差があるのでしょうか。
社会との接触を増やすことで、脳神経細胞の結びつきが増え、さらに電線の役目をしている髄鞘(ずいしょう)も太くなる――つまり情報が伝わりやすくなることが分かっています。まさに刺激的な環境に身を置くことで脳を刺激できるのです。
リタイアすると人に会わなくなり、外へ出かける回数も減ってしまうものですが、それでは脳を刺激し続けることは難しくなります。もう一度、自分の生活そのものを見直してみてはいかがでしょうか。
刺激といっても1人ひとり求めるものが違うので一概にはいえませんが、日々同じような生活習慣になっていないかを、まず考えてみることが大切です。
新しい刺激を得て、マンネリ化している日常を打破することは、実際にはなかなか難しいことです。
私たちは、慣れた環境を楽である、快適であると感じますから、積極的に行動しない限りは、同じ毎日の繰り返しになってしまいます。
重要なポイントは、部屋の模様替えや新しい友人を作ったり、新しい趣味を始めるなど、とにかくいままでにない情報が入ってくる環境を作れるかどうかです。
自分ひとりでは難しい場合には、恋人や配偶者など、周りの人たちの意見を取り入れることで可能になるでしょう。友人が大勢いれば、そこからの新しい情報は非常に貴重なものになるはずです。
インターネットやテレビからの情報はすでに古くなってしまったものも多く、本当の意味での新しい情報や刺激を得るには、自分で動かなければなりません。
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