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» 2014年10月21日 07時00分 公開

マツダの生産現場で活躍する「からくり」とは? 情熱が生み出した改善工場潜入(後編)(2/3 ページ)

[青山祐介,Business Media 誠]

生産ラインのあちこちで「からくり」

 この「ボルト戦隊 取れるんじゃー」をはじめ、マツダの工場内では1000件以上のからくりが稼動している。すべての工程が独自に作り出したものばかりでなく、ほかの工程で発案されたアイデアを自分たちの工程に合うように改良して導入したものもある。例えば生産ラインの動きに合わせて、その作業工程に必要な部品をそろえた棚が動く「からくり同期台車」は、生産ラインのあちらこちらで見ることができる。

 作業員の移動の負担を減らす同期台車には、動力を使って動くものも必要な場所では多く使われているが、生産ラインのすべてにこうした本格的な装置を導入するのではなく、簡単なものですむ場所には、組み立て中の車体を吊るしたアームにぶら下がる形で、動力を使わない「からくり同期台車」が使われている。こうした同期台車は、それぞれの工程の作業者が、自分の使いやすい台車を工夫して作り、使っている。

 「マネージャーは新しいからくりが生まれると水平展開しようとするのですが、現場は完全コピーというのは嫌いな人が多いんです。必ず独自のひと工夫を加えるのがマツダの社風だといえます」(池原浩三本社工場主幹)

生産ラインのコンベアに吊るされた車体と一緒に動く「からくり同期台車」。コンベアのアームにからくり台車の“腕”をひっかけることで、ラインの動きに合わせて前に進み、作業者が部品を棚に取りに歩く距離を短縮する。ひとつの作業工程の終わりまで行くと、コンベアから腕が外れ、台車につないだワイヤーの先にある重りの力でスタート地点まで戻る。重りは工場で出た廃材をペットボトルに詰めたものだ

「からくり同期台車」はそれぞれの工程の作業方法に合わせて最適な形に改良されて使われている

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