「海外の人の多くはたこ焼きや焼きそばを食べたことがないと思うんですよ。現地に屋台を設けて、できたての日本食を食べていただきたいですね」――。こう語ったのは、たこ焼きチェーン店「築地銀だこ」などを運営するホットランドの佐瀬守男社長だ。
日本の起業家を表彰する「EY アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー・ジャパン」(主催:新日本有限責任監査法人)で、同社は“日本代表”に選ばれた。「日本代表? どういうこと?」と思われるかもしれないが、2015年6月にモナコで世界大会が開催され、各国の代表がナンバーワンの座を目指すのだ。ちなみに、この表彰制度は2001年から行われていて、今年で14回目。
過去には、ジェイアイエヌの田中仁社長やウェザーニューズの石橋博良社長(当時)らが世界大会に出場。昨年は、洋服のセレクトショップ「earth music&ecology」などを運営するクロスカンパニーの石川康晴社長が選ばれ、トップを目指した。ただ、これまで日の丸の国旗が“てっぺん”に掲げられたことはない。審査委員長を務めた出井伸之氏(ソニーの元会長。現在はクオンタムリープのCEO)は、日本代表に選ばれたホットランドについて「国境を越えて同じように発展できる力を持った企業だと思う。このモデルをこれから世界に向けてどのように広げていけるかを考え、実践して成長していってほしい」とエールを送った。
ホットランドの創業は1989年。群馬県に焼きそばとおむすびの店「ホットランド」をオープンした。以後、「銀だこ」「やきとりのほっと屋」「薄皮たい焼き 銀のあん」「クロワッサンたい焼き」など、合計534店舗を展開している(2014年7月末現在)。海外に初進出したのは2004年。香港に「銀だこ」をオープンし、その後、タイ、シンガポール、カンボジアなどアジアを中心に拡大している。
同社の佐瀬社長は、今後の戦略についてどのように考えているのだろうか。表彰式後、報道陣に語ったことを紹介する。
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