本連載は、政近準子著、書籍『チャンスをつかむ男の服の習慣』(KADOKAWA 中経出版ブランドカンパニー)から一部抜粋、編集しています。
仕事ができる人ほど、服装に対して、どうしても優先順位が低く考えがち。「頑張っているわりには、いまひとつ成果が出ない」と、感じたことはありませんか? それが著者のいう「もったいない人」です。
パーソナルスタイリスト創始者の政近氏は、これまで6000人のビジネスパーソンを成功に導いてきました。
数値化した服装のフォーマル度で、あなたに求められる「きちん度」を理解できます。また、仕事からちょっと離れた場所でも、スーツ以外の服装でもキメられる「ポスト・カジュアル」でライバルに差をつける着こなしもご紹介。
本書では、ちょっと意識を変えるだけで、あるいはちょっと行動や習慣を変えるだけで、あなたの服装を周囲からの評価を上げる技術をお教えします。
取引先や外部関係者などと接する営業部門の人は、個人の印象がとくに大切。個人宅にうかがって商談をするような仕事の場合は、なおさらです。
ただ、あくまでも会社に属した個人ですから、次のような順で考えていきます。
例えば、有名電機メーカーの人が新規事業の進出にともない新たな商品イメージを打ち出す責任者に抜擢され、営業の新規発掘が必須になったとします。
この場合は、会社のカラーにふさわしい誠実さと、新しさを感じる洗練されたネイビーストライプのスーツ。営業として清潔感を大事に、白のシャツで信頼を得ます。ネクタイはタイバー(ネクタイピン)で少し立体的に結び、新商品にちなんでトレンド感をプラスします。
そして、最後に、自分ならではのコミュニケーションを狙ってクライアントが興味をもちそうな小物を考えてみます。例えばそれは、名刺入れやステーショナリーだっていいのです。
ただ白のシャツといってもいろいろあります。このシャツの選び方で大きく差がつくことをご存じですか?
白には色に個性がない分、素材感や形などほかの部分の洗練度を問われます。大事なのは、襟の形と素材の選び方です。基本の襟形の種類を知り、顔の大きさやジャケットとの相性でバランスのいいものを選びます。
襟の間の角度が100〜140度。広がりすぎるとネクタイの結び目との相性が悪くなり難しいが個性を出せる。
誰でも失敗なくネクタイも結びやすく、襟もとに立体感を出しやすい。ネクタイの結び目がちょうどよく「はまる」のでまとまりやすく今の主流。
クラシックで上品だが少し時代を感じさせる場合も。襟とジャケットの間に隙間ができるので要注意。しかし現在は、ワイド系に飽きが感じられる傾向ということもあり、再流行の兆しも。
「ポロ競技用」の歴史的背景がありカジュアルに属する、ということを知ったうえで着用を。ボタンダウンはカジュアルだからダメ、とは時代的に言い切れず、TPPOSに準じて考える。
このように、会社のカラーをいくら守ろうとしても、襟形やネクタイの結び目1つで印象が大きく変わります。
営業職は、最初の印象が大きいもの。顏にいちばん近い襟とネクタイの結び目のバランスこそ、信頼を結べるかの勝負といえるでしょう。
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