売れるセールスレターをまねしても売れない：売れる文章術（2/2 ページ）

[中野巧，Business Media 誠]

「なぜ売れているのか？」をまねる方法（難易度★★★）

　「なぜ売れているのか？」という問いかけは、とても重要です。売れているセールスレターの商品とあなたの商品の置かれている状況は、おそらくまったく違います。

• 商品そのもの
• お客さまの属性
• お客さまの数
• お客さまの集め方
• お客さまとの関係性

　など、どれ1つとして、まったく一致するものはないでしょう。だから、売れているセールスレターがどうして売れているかを分析して見つけた原因を、あなたに当てはめる必要があるのです。

　テンプレートや型を活用して文章を書くときにも、テンプレートの意味を理解しているかそうでないかで、その効果に大きな差が生まれます。

• 「なぜ売れているのか？」の原因を探る……抽象度を上げる（チャンクアップ）
• その原因を自分（の商品）に当てはめる……抽象度を下げる（チャンクダウン）

　という、アップダウンが新しい発想やあなたの商品が売れる突破口を切り開きます。ただし、これはある程度の経験が必要なので、はじめは次の方法がオススメです。

あなたの「軸」がある文章をテクニックでパワーアップする方法（難易度★☆☆）

（写真と本文は関係ありません）

　テクニックをまねすることからスタートすると、たいていの場合は失敗します。それもスキルアップのための通過儀礼だと思えば問題ありませんが、最短距離で成功するには、あとからテクニックを加えることがオススメです。具体的に説明します。

　あなたらしい、あなたの「軸」のある文章を書いて、それをデコレーション（肉付け）するようにテクニックを使います。なぜこの方法がうまくいくかといえば、継ぎはぎだらけにならず、あなた（の商品）の存在が先にあり、それをより魅力的に見せるためにテクニックを借りてくる方法論だからです。

　表現のために、より伝わるように参考としてまねるので、誰が書いたか分からない読み心地の悪い文章にはなりません。その文章の中に、あなたが確実にいるのです。

　あなたにしか書けない文章――今まで学んできたことや新しいテクニックを、あなたの「軸」に付け加えるように活用すればいいのです。すると、オリジナルを目指すことなく、「共感」と「結果」を生み出す、あなただけの文章があなたの目の前に現れます。