――御社の強みは。
LINEが現在のポジションに至った理由は、今後世界的に予想されるスマートフォン市場の急拡大をかんがみ、スマートフォンにおけるニーズのうち、「コミュニケーション」という世界共通のニーズを押さえたことです。
それをスピード感持って市場に投入し、ユーザーや市場からのフィードバックを受けながら継続的な品質改善を行い、付加価値のあるサービスを提供し続けているところが大きいと考えています。また、海外戦略においては、細かくユーザーを分析し、言語対応やマーケティングのローカライズを徹底しています。
――課題は。
サービスとしての成長が鈍化したり止まらないようにするために、常に変化、進化していかなければなりません。サービスを今まで以上に速いスピード、大きいスケールで展開していかなければなりません。
――3年後の姿を教えてください。
企業カルチャーとして、3カ月以上先の事業計画は立てないので分かりません。ただ、コミュニケーションインフラとして、世界中のユーザーに愛されるサービスに成長させたいです。恐らくデバイスは変化するし、環境もどんどん変わっていくでしょうが、ユーザーにより良いものを提供したいという情熱は変わらないはずです。
――海外事業について教えてください。どの国・地域が好調ですか。
海外で好調なのは、タイ、台湾のほか、トップを狙える位置にあるインドネシア、フィリピンなどの東南アジア地域や、メキシコ、コロンビアなどの南米地域など。米国は挑戦者として段階的に市場開拓を試みています。
――人材確保や育成にどう取り組んでいますか。
まず大きな方向性として、事業拡大に伴い、急速な採用拡大は行っていません。リクルートしたい人材については、スピード感があり、柔軟性のある人材、何か1つ強みや専門性を持っている人材などです。
――社内制度改革にチカラを入れていますか。どこにポイントを置いていますか。
制度やルールは最低限しか設けず、優秀な人が自由に働ける環境づくりに努めています。経営陣も現場の先頭に立って指揮をとるようなスタイルをとっています。トップダウンで物事を決定したり、マニュアル化したりするのではなく、現場のリーダーにある程度権限を与えています。また、スピードを重要視しているため、会議も必要最低限しか設けません。
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