バーモントカレーが、中国で売れている秘密新連載・水曜インタビュー劇場(2/6 ページ)

» 2015年04月01日 09時00分 公開
[土肥義則ITmedia]

日本式カレーを食べる習慣がなかった

土肥: ハウス食品のバーモントカレーが、中国で右肩上がりで売れているそうですね。単刀直入にうかがいます。なぜ、そんなに売れているのでしょうか?

渡辺: その前に、中国での活動を説明させてください。いきなりカレールーが売れたわけではなく、1997年にレストラン「カレーハウス」を上海でオープンしました。中国では日本のような白いご飯の上にカレーをかけて食べる習慣がなかったのですが、レストランでは日本式カレーを提供させていただきました。

土肥: 現地の人は見たこともないモノだったので、驚かれたのではないでしょうか?

渡辺: 日本のように「どの家庭に行ってもカレールーがある」「レストランに行けばカレーのメニューがある」といった状況ではありませんでした。出店前に現地の家庭を調査したところ、ほとんどの家庭でカレーパウダーは常備されていました。カレーパウダーを使ってどのような料理をつくっているのか調べたところ、「カレーじゃがいも」「カレー牛肉スープ」など、いわゆるカレー風味の料理をつくっていたんですよ。

土肥: 日本の子どもに「好きな料理はなに?」と質問すると、「カレー」が上位にランクインされますよね。そんな状況ではなかったと?

渡辺: はい。

土肥: ということは、レストランをオープンされても苦戦されたのではないでしょうか?

中国カレー事業の売上推移(出典:ハウス食品)

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