ご存じ? 女性ファイター「ロンダ・ラウジー」のスゴさ赤坂8丁目発 スポーツ246(2/4 ページ)

» 2015年06月10日 22時28分 公開
[臼北信行ITmedia]

ラウジーの魅力

ラウジーは映画『エクスペンダブルス3 ワールドミッション』にも出演した

 「オクタゴン」と呼ばれるUFCの六角形のリングの中で見せる鬼の形相とは対照的に戦いの場をいったん離れると、まるでモデルのようなルックスからあふれんばかりの笑顔を見せるのがラウジーの魅力。そのギャップが、またファンにはきっとたまらないのだろう。

 この美貌と強さを兼ね備えたキャラが買われ、2014年公開のハリウッド映画『エクスペンダブルス3 ワールドミッション』にも出演。シルベスター・スタローンやアーノルド・シュワルツェネッガーら大物ハリウッドスターたちとの共演も果たした。さらに今年3月31日には人気プロレス団体「WWE」のPPV(ペーパービュー)大会「レッスルマニア31」(カリフォルニア州サンタクララ・リーバイススタジアム)でも、WWE側からオファーを受けてプロレスの試合こそやらなかったもののリングインしてステファニー・マクマホンを蹴散らし、観客を喜ばせた。

 今や飛ぶ鳥を落とす勢いのラウジー。しかしここまでの道のりは決して平たんではなかった。8歳の時に父親が自殺。幼少期に深い心の傷を負った彼女だが、その精神的ショックを振り払おうと元柔道選手だった母親の手ほどきを受けながら柔道を始める。「朝起こされるときに母親からアームバーを決められていた」(ラウジー)。冗談か本当かよく分からないが、母親からのマンツーマン指導はかなり厳しかったようだ。しかし、その英才教育が大きな成果を結び、ラウジーは柔道家としてメキメキと頭角を現すことになる。

 17歳の時に2004年のアテネ五輪に女子63キロ級で出場(一回戦敗退)。しかし、同年の世界ジュニア選手権(ハンガリー・ブタペスト)では同じ階級で金メダルを獲得した。2年後の同大会(ドミニカ共和国・サントドミンゴ)でも63キロ級で銅メダル、2007年の世界柔道選手権(ブラジル・リオデジャネイロ)では階級を上げて70キロ級で出場し銀メダル、さらに北京五輪でも70キロ級で銅メダルに輝いた。

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