そもそもなぜ替え刃なのか。多くがカミソリ派の米国人男性の場合、大半は週3〜4回程度しかシェービングしないという統計がある。それでも、1週間に1回替え刃を交換するのが主流だ。そんなに頻繁に交換するのかと思うが、衛生面でも気になるし、カミソリの刃の切れ味が悪くなると、シェーバーを肌に強く押し付けて剃ってしまうため、肌に負担がかかって肌荒れの原因にもなる。
そんなことから、できれば頻繁に替え刃を交換したいが、それも面倒くさい。というのも、米大手ブランドの替え刃セットは約20ドルもするので、ドラッグストアなどでは高額商品にあたる。そのため、厳重にケースに保管されて陳列されていたり、レジで店員に商品を出してもらう必要があり手間がかかる。
そこでサブスクリプションを利用すれば、商品を購入するためにレジに並ぶわずわらしさから解放されるだけでなく、買い忘れもなくなり一石二鳥だ。さらにいつも清潔な刃でヒゲ剃りができる。
しかも、このサブスクリプションが人気になっている理由には、リーズナブルな価格設定がある。例えば先駆者である「ダラー・シェイブ・クラブ」では、3つのサブスクリプション・プランを提供している。シェーバーのクオリティ(2枚刃、4枚刃、6枚刃)によって値段が違うのだが、一番安いのは、2枚刃の替え刃が月に5個届く、月1ドル(+2ドルの送料)のプランで、一番高いプランでも月に9ドル(送料無料、6枚刃の替え刃が月に4個)ほどなのだ。人気なのは、月6ドル(送料無料)で4枚刃の替え刃が4個入ったセットが毎月送られてくるプランだ。
パッケージは、ダンボール製のBOXでシンプルだし、商品もベーシックな機能のみ。ある意味、スタイリッシュだが無駄に金をかけていないところも支持されている。
そしていま、サブスクリプションの利用者はどんどん増えている。現在、「ダラー・シェイブ・クラブ」の利用者は200万人に上る。2014年は6400万ドルだった同社の売り上げは、2015年には1億4000万ドル(174億円)になると見込まれており、すさまじい勢いで成長しているのが分かる。
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