2007年の新車販売は4年連続減、その中で売れているクルマとは?
国内の新車販売の不振が続いている。若者のクルマ離れやガソリン高など、販売減につながる原因ばかり。こうした環境下でも売れているクルマがあるようだ。
日本自動車販売協会連合会(自販連)が1月7日にまとめた2007年の新車販売台数(軽自動車除く)は、前年比7.6%減少の343万3829台と、4年連続で前年を割り込んだ。また全国自動車協会連合会が発表した軽自動車の販売台数も、同−5.1%の191万9816台と4年ぶりに減少した。
日本で新車の販売台数がピークを迎えたのは、1990年。バブル崩壊後の1991〜1993年と消費税引き上げ後の1997〜1999年に、3年連続で販売数が減少したが、4年連続の減少は初めてとなる。
売れているのはミニバン、そして一部高級車
国内の新車総販売台数は同−6.7%の535万3645台と3年連続で減少、普通車と軽自動車を合わせると25年ぶりの低水準に落ち込んでいる。新車販売のピークだった1990年の777万台と比べると、実に242万台減少していることになる。
自販連によるとメーカー別の新車販売台数は、トヨタ自動車(レクサス含む)が−6.2%、日産自動車が−6.0%、ホンダも−11.4%と需要が低迷していることが分かる。このほかダイハツの0.7%増を除き、軒並みマイナス。車種別では普通自動車が6.0%増で、中でもミニバンの販売が順調に推移。またトヨタ自動車のレクサスブランドは11.9%増と、一部高級車の販売は好調だった。一方で小型乗用車は−13.3%と、大幅に減少した。
国内の新車販売が縮小している理由として、「人口の減少や若者のクルマ離れのほか、ガソリン価格の高騰も重なり、販売減に歯止めがかからない」(自販連)と分析している。また大企業は好業績が続いているが、「消費者のクルマ購入意欲にはつながっていない。2008年も同程度の販売台数になるのでは」(同)と予測している。
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