10年後の年収は502万円、今年の新入社員は現実的
ここ数年、“売り手市場”が続く新卒採用――。同じく売り手市場だったバブル期と違って、今の学生は“浮かれて”いないようだ。明治安田生命調べ。
ここ数年、景気回復や団塊世代の大量退職などを背景に、新卒採用は“売り手市場”といわれている。初任給を引き上げた企業も見られたが、10年後の年収を学生はどのように予想しているのだろうか?
今年の新入社員に10年後の年収を聞くと、「理想」年収平均額は「730万円」だが、予想は「502万円」であることが、明治安田生命の調べで分かった。男女別で見ると、男性の理想は913万円、予想は644万円、女性の理想は561万円、予想は370万円。「理想はあるものの、予想としては現実的な考えを伴っている」(明治安田生命)ようだ。
インターネットによる調査で、今春就職を予定している新卒男女1065人(男性512人、女性553人)が回答した。調査期間は2月20日から2月26日まで。
初任給の使い道は「両親へのプレゼント」
初めての給料を手にすることで、「社会人になった」と実感する人もいるだろう。初任給の使い道は「両親へのプレゼント」が最も多く50.3%と、半数を超えた。これまで育ててくれたお礼として、「プレゼントをあげたい」と考えている新入社員は多いようだ。
次いで「友人や恋人へのプレゼント」で25.3%、「預貯金」が15.3%。預貯金の平均金額は6万5000円で、昨年の調査と比べ、3000円ほど増加した。一方で「株などへの投資」と回答した新入社員の平均金額は6万円で、昨年と比べ約5000円減少している。「サブプライムローン問題など株式市場が不安定な状況が続いているため、堅実な手段で将来への貯えをする新入社員が増えているかもしれない」(明治安田生命)
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