大学生の就職志望先、金融系に人気
売り手市場の大学生は、どんな企業に就職したいと思っているのだろうか? 例年1位だった「自分がやりたい仕事ができる」を抜いて、「自分を大きく成長させられる」ことを企業選択の際に重視しているようだ。リクルート調べ。
売り手市場が続く新卒採用だが、大学生が就職したいと思っている企業はどこだろうか? リクルートの調査によると、2005年と2006年に1位だった全日本空輸が、昨年の2位からトップに返り咲いた。2位には「三菱東京UFJ銀行」(昨年3位)、3位には「みずほフィナンシャルグループ」(昨年1位)、5位には「三井住友銀行」(昨年12位)と、上位5位以内にメガバンクがランクインとなった。
また損害保険会社の人気も高く、「損害保険ジャパン」(昨年32位から11位)、「東京海上日動火災保険」(昨年19位から17位)、「三井住友海上火災保険」(昨年75位から38位)など、金融系が順位を上げた。サブプライムローン問題によって金融機関の損失が懸念されるものの、学生たちにとってはあまり“関係ない”ようだ。
インターネットによる調査で、2009年3月に大学または大学院卒業を予定している1万7153人(大学生1万4633人、大学院生2520人)が回答した。
企業を選ぶ際に重視していることは「自分を大きく成長させられる」
大学生が企業を選ぶ際に重視する点は「自分を大きく成長させられる」が最も多く、6年連続でトップだった「自分がやりたい仕事ができる」は2位、「職場に活気がある」が3位だった。また4位には「仕事もプライベートも充実させられる」、5位には「一緒に働きたいと思える従業員がいる」という新しい項目がランクイン。
「仕事の内容だけではなくワークライフバランスを取れるかどうかなども、企業選びにおいて重視しているようだ」(リクルート)。2002年からの変化を見てみると、「給与・福利厚生など待遇がよい」「雇用が安定している」といった“雇用環境面”と、「社会や地域に貢献している」など“貢献面”について増加傾向となっている。
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