taspo導入の結果は、喫煙者の自販機離れ?
7月から「taspo」対応の自販機導入が義務付けられているが、タバコの買い方に変化はあるのだろうか? taspo導入後に「自販機での購入が増えそう」という人は少なく、コンビニなどで買う人が増えそうだ。インターワイヤード調べ。
未成年者の喫煙を防ぐため7月から「taspo(タスポ)」対応の自動販売機の導入が義務付けられている。20歳以上の人だけに発行されるtaspoカードがなければ自販機ではタバコを買えなくなるが、買い方に変化はあるのだろうか?
喫煙者がタバコを購入している場所は「自販機」が最も多く73.2%、次いで「コンビニ」(71.4%)、「街のタバコ店」(22.3%)、「スーパーなど」だった。自販機でタバコを購入する理由は「いつでも買えるから」(66.3%)、「行動範囲に自販機があるから」(55.7%)、「手早く買えるから」(54.3%)が多い。しかしtaspo導入によって、“いつでも手早く”タバコを買えなくなれば、自販機離れは加速するかもしれない。
taspo導入後のタバコの買い方について「今までと変わらなそう」と回答した人は43.7%だったが、「自販機での購入が増えそう」はわずか3.9%。また「スーパー・コンビニなど、自販機以外で買うことが増えそう」(30.8%)、「スーパー・コンビニなどでまとめ買いをするようになりそう」(21.4%)など、“自販機離れ”を予想する声が多いことが、インターワイヤードの調べで分かった。
インターネットを利用した調査で、6727人(男性38.9%、女性61.1%)が回答した。喫煙率は72.2%。調査期間は4月2日から4月10日まで。
taspoを申し込まない理由は「面倒だから」
喫煙者でtaspoカードをすでに申し込んだ人は17.7%、まだ申し込んでいないが申込意向がある人は45.9%、一方で申込意向がない人は29.7%と3割に達している。年代別に見ると、若い人ほど意向はあるが申し込みを済ませておらず、年代が上がるにつれ意向者は少なくなるが、すでに申し込みを済ませている人の割合が高くなる。
taspoの発行手数料、年会費は無料だが、申し込みが必要だ。申込書に必要事項を記入し、顔写真と本人確認ができる書類のコピーを添えて日本たばこ協会に郵送すると、2週間程度で手元に届く。taspoを申し込まないという人の理由は「申し込みが面倒」が最も多く45.0%、次いで「taspo開始後は自販機以外で買う/買っているから」、「カードを持ち歩くのが嫌/面倒だから」(いずれも36.8%)、「カードに顔写真が載るのが嫌だから」(35.1%)、「住所などの個人情報を登録しなければならないから」(33.7%)。taspoカードを持ち歩くことよりも、申し込みを面倒と感じている人が多いようだ。
そもそもtaspo導入の狙いは未成年者の喫煙を防止することにあるが、どのくらいの効果があると考えられているのだろうか。「かなりあると思う」と答えた人は7.1%と1割にも満たず、「少しはあると思う」が41.7%、「効果はないと思う」が19.7%と2割に上るなど、“taspo効果”には疑問を感じている人が多いようだ。
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