フリーペーパーの“読み方”に違い? 首都圏VS. 京阪神
駅やコンビニなどで簡単に手に入るフリーペーパー。発行部数は約3億部に達しているが、首都圏または京阪神で住む人によって“読み方”に違いはあるのだろうか? アイ・エム・プレス調べ。
駅の構内や商業施設など、いたるところで簡単に手に入るフリーペーパー。日本生活情報誌協会によると、フリーペーパーの発行部数は約2億9177万部(2006年)に達するが、地域によって“読み方”に違いがあるのだろうか。
フリーペーパーを入手したことがあるという人は85.1%で、1カ月当たりの平均入手数は1.95冊であることが、調査会社アイ・エム・プレスの調べで分かった。また「どのようなフリーペーパーを読んでいるのか」と聞いたところ、男性は「新聞・情報誌」「クルマ・バイク」、女性は「タウン情報誌」「クーポン」「通販」「美容」の利用が目立った。
「どこでフリーペーパーを入手するのか」との質問に対し、首都圏では「駅構内」が50.6%、京阪神では29.7%と20ポイント以上の開きがあった。また「駅前」で入手するという人も、首都圏(39.2%)が京阪神(31.2%)を上回った。一方、京阪神では「コンビニ」で手にする人が39.2%に対し、首都圏は28.2%。「首都圏ではフリーペーパーを時間の合間(電車内など)に読む人が多い」(アイ・エム・プレス)としている。
インターネットによる調査で、1都3県(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)と2府1県(大阪府、京都府、兵庫県)に住む15〜69歳の男女500人(男女250人ずつ)が回答した。調査期間は9月5日から9月8日まで。
フリーペーパーの不満点は「すぐになくなってしまう」
「フリーペーパーのどのような点が気に入っているのか」と聞いたところ、全体では「無料なところ」が断トツで48.0%、次いで「いろいろな情報が得られる/情報収集になる」(12.8%)、「クーポン/割引券が付いている」(11.8%)という結果に。地域別で見ると、京阪神では「身近/地域」「お店情報」が多いのに対し、首都圏では「暇つぶし」に利用している人が多いようだ。
逆に不満な点について、全体では「すぐになくなってしまう/品切れしている」(8.8%)や「広告が多過ぎる」(8.4%)、「不要な情報が多い」(6.8%)、「内容がつまらない」(5.8%)といった意見が多かった。首都圏では「広告が多過ぎる」や「不要な情報が多い」点に不満を感じている人が多いが、京阪神では「同じ店・同じ情報が載っている」「見にくい/読みづらい」といった意見が目立った。
首都圏と京阪神の読者の違いについて、アイ・エム・プレスはこのように分析している。「首都圏ではニュースや娯楽というコンテンツに興味を示しているが、京阪神では街の情報を求め、さらにクーポンで得することができればよい、といった『生活情報』に強い需要がある」という。
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