不況なのに……危機感の乏しい正社員たち
「派遣切り」や「リストラ」など、雇用不安を感じさせるニュースが続いたが、会社に不安を感じてる人はどのくらいいるのだろうか? クレイア・コンサルティングの調査によると、多くの従業員は不安に感じているようだ。
不況の影響を受けリストラなどが相次いでいるが、会社に不安を感じているビジネスパーソンはどのくらいいるのだろうか? クレイア・コンサルティングの調査によると、会社の安定性に「不安を感じる」という人は50.3%に達していることが明らかになった。
多くのビジネスパーソンは先行きへの漠然とした不安を感じているようだが、正社員で「自分がリストラの対象になるかもしれない」という人は22.6%。一方、非正規社員の50.0%はリストラの対象になることへの不安を感じているようだ。
景気低迷の状況下において「会社の目標を達成できなくても仕方がない」という人は37.7%(「そうでない」は18.4%)、「自分の力で職場や会社を良くすることは難しい」は51.3%(「そうでない」は19.7%)。いずれも正社員の間で“あきらめ感”が漂っていることがうかがえた。「このような状況が続けば、仕事への自発性や積極性が失われ、不況期を乗り切ったとしても、今後の景気回復期に沈滞した組織ムードから脱し切れない企業がでてくるかもしれない」(クレイア・コンサルティング)としている。
また自分が働いている会社が「経営理念や目標が明確でない」と思っている人たちの間では、悲観ムードが漂っているようだ。73.0%の人が「あきらめ感」を持ち、74.9%が「会社不信」、53.1%が「逃げ腰」の意識を持っていることが浮き彫りに。一方、理念と目標が明確であると思っている人で、「あきらめ感」を持っているのは35.1%。このほか「会社不信」は7.6%、「逃げ腰」は26.7%だった。
「社員の無用な不安を取り除き、将来への見通しを高めるにはこの不景気をどのように捉え、乗り越えようとしているのかという会社の考えや戦略を早いタイミングで示すことが不可欠」(同)という。
インターネットによる調査で、全国の民間企業で働く従業員(非正規社員を含む)1000人が回答した。調査期間は2月6日〜2月8日まで。
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