東京商工リサーチは4月15日、上場企業の「役員報酬」※減額状況を発表した。東京証券取引所などに上場している企業で、給与を減らした企業は239社(2009年1月〜3月)。同社では「今回が初調査のため過去データとの比較ができないものの、今年1月からの3カ月間だけで異例の増加ぶりで、経営環境の急激な悪化を浮き彫りにした」としている。
※「役員報酬」とは、取締役および監査役に対する給与のこと。
「役員報酬」の減額を公表した239社のうち148社で代表取締役の給与の減額率が判明。このうち最も多かった減額幅は給与の30%〜39%が43社、次いで50%〜59%が33社、20%〜29%が32社という結果に。代表取締役の給与を50%以上減額した上場企業は44社に達し、この44社を産業別で見ると、不動産が10社でトップ。以下、サービス業6社、卸売5社、機械・電気機器・情報・通信がそれぞれ3社だった。
「『役員報酬』減額を公表した上場企業の中には、管理職や一般社員給与の減額にも踏み出したところもある。今後も引き続き経費圧縮を進める企業が多いとみられ、経営効率と人員適正化を図るため、希望退職者を募るケースも出ることが見込まれる」(東京商工リサーチ)
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