世界トップのリットル38キロの燃費――トヨタ自動車が3代目プリウスを発売
トヨタ自動車は5月18日、3代目プリウスを全国のトヨタ店、トヨペット店、トヨタカローラ店、ネッツ店の全トヨタ販売店を通じて発売した。新開発のハイブリッドシステムを搭載したことや、空力性能などを向上させたことで、世界トップとなる1リットル当たり38.0キロの燃費を実現した。最低価格は205万円。
トヨタ自動車は5月18日、3代目プリウスを全国のトヨタ店、トヨペット店、トヨタカローラ店、ネッツ店の全トヨタ販売店を通じて発売した。プリウスを全トヨタ販売店で販売するのは初めての試み。
東京・江東区のメガウェブ・トヨタショーケースで行われた記者会見では、次期社長に内定している豊田章男副社長が3代目プリウスに乗って登場。「全国4900店舗のハイブリッドサービスネットワークが整備されたことで、お客様にはこれまで以上に安心してプリウスにお乗りいただける。トヨタはハイブリッドカーを、単なるエコカーではない、アフターサービスも含めた1つの“エコシステム”だと考えている」と話した。
プリウスの名称はラテン語の「〜に先駆けて」から名付けられた。1993年から豊田英二会長(当時)の号令の下、開発が進められ、1995年10月にコンセプトモデルを東京モーターショーに出展、1997年12月に世界初の量産ハイブリッド車として初代プリウスを発売した。2003年9月には燃費性能を向上させた2代目プリウスを発売。2007年にはシリーズの累計販売台数が100万台を突破した。
3代目プリウスの最大の特徴は2代目よりさらに向上させた燃費。新開発のハイブリッドシステムを搭載したことや、空力性能などを向上させたことにより、「世界トップ」(トヨタ自動車)となる1リットル当たり38.0キロの燃費を実現した(2代目プリウスは1リットル当たり35.5キロ)。また、効率的な運転をしているかメーターで示すエコドライブモニターをコックピットに設けており、燃費の良い運転をすることができる。
価格は205万〜327万円。3代目プリウスは発売前から人気を集めており、これまでに「8万台の予約」(豊田氏)を獲得している。月間販売目標台数は1万台。今後世界80カ国以上で発売していくという。
また2代目プリウスは新グレード「EX」を設定して、全国のトヨタ店、トヨペット店を通じて6月8日から発売する。価格は本田技研工業のインサイトの最低価格と同じ189万円。
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