矢野経済研究所は9月8日、「飲料市場に関する調査結果」を発表、2008年度の飲料総市場規模(牛乳・乳飲料を含む、メーカー出荷ベース)は前年度比1.7%減の4兆9250億円となったことが分かった。
同研究所では「2008年度前半までは比較的堅調に推移していたが、夏場以降の天候不順に加え、急激な経済環境の悪化による消費者の生活防衛意識の高まりや工場などの稼働時間縮小による自動販売機の職域チャネルにおける売り上げ減少などが主な要因として挙げられる」と分析している。
主要品目別の市場を見ると、コーラ飲料市場はゼロカロリー※商品の好調から前年度比5.7%増の3078億円と大きく伸び、ミネラルウオーター市場も同1.8%増の2290億円、コーヒー市場も同1.1%増の8980億円と拡大した。
※ゼロカロリー……栄養表示基準では飲料の場合、100ミリリットル当たり5キロカロリー以下だと、ゼロカロリーと表示できる。
一方、日本茶飲料市場は前年度比4.9%減の6850億円と縮小。「メーカー各社が新商品を相次いで導入する中で、商品の差別化が図れなくなったこと、また炭酸飲料などに健康志向を反映したゼロカロリーを訴求した商品が出てきたことが主な要因」(矢野経済研究所)
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