矢野経済研究所は10月9日、「国内アパレル市場に関する調査結果」を発表、2008年のアパレル製品・洋品の総小売市場規模は前年比4.4%減の9兆8280億円となったことが分かった。前年比減となるのは2004年以来4年ぶりで、市場規模は10兆円を割り込んだ。
同研究所では、「2008年9月以降の世界的金融不況による景気の低迷、また物価高や収入の減少によって消費者の生活防衛意識が高まり、『買い控え』が顕著になった。一方、低価格でありながら、クオリティの高い商品を提供する企業が支持され、カジュアルウエアの製造小売業の中で“一人勝ち”を収めている」とコメントしている。
品目分野別に見ると、市場の約63%を占める婦人服・洋品小売市場は前年比5.3%減の6兆1694億円、紳士服・洋品市場は同3.4%減の2兆7166億円、ベビー、子供服・洋品市場が同1.5%減の9420億円といずれも減少している。
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