売り上げより、「思い浮かぶこと」が大事――マクドナルドのチキン戦略(3/3 ページ)
デフレに苦しむ外食業界の中、2010年3月度の全店売上高が497億2800万円と創業以来の最高記録を更新した日本マクドナルド。この夏には、「チキンバーガー ソルト&レモン」「チキンバーガー オーロラ」「ジューシーチキンセレクト」という3つのチキン商品を新たに投入するが、その戦略について尋ねた。
高価格帯の商品を出す意図
――チキンバーガー ソルト&レモン(東京地区390円)やチキンバーガー オーロラ(東京地区390円)の価格をチキンフィレオ(東京地区290円)や、フラッグシップ商品であるクォーターパウンダー(東京地区360円)などより高めに設定している意図を教えてください。
大内 ビッグアメリカの時も、「高価格帯の商品を出す意図は?」とよく質問されたのですが、「この価格帯に商品をポジショニングしていこう」という考え方で商品開発はしていません。
マクドナルドでは常にお客さまの期待を超えるバリューを提供することを心がけており、「この新商品は価格のバリューを超える商品ではないか」ということで、こうしたフラッグシップの商品をこの価格帯に位置付けたというところです。
――福岡県のマクドナルドで試験販売をされたということですが、どういった反響がありましたか?
大内 非常に好評で、福岡県の方々のブログにも「このチキンおいしい」といった書き込みがいっぱいあって、私たちも「これはいける」と思いました。具体的な数値は言えないのですが、ビーフのフラッグシップ商品であるクォーターパウンダーの試験販売を超える反響をいただいたと判断しています。
小さいお子さまからお年寄りの方まで来てくださって、私たちとしては特にこの層に向けてということで作ってはいないのですが、店舗からは女性のお客さまに結構購入していただいたという話は聞いています。
工藤 時間帯別で見ると、チキンバーガーは昼がメインで、ジューシーチキンセレクトは昼以降のスナックタイムの率が非常に高かったですね。
――さらなるチキン商品の開発は進めているのでしょうか?
工藤 チキンに限らず、具体的な販売計画がなくても、常に商品開発は続けています。もちろん、その中にチキンもあります。
――最後に読者にメッセージを。
工藤 一度食べていただけると、この商品の良さは分かると思います。食べて驚いていただいて、ファンになっていただければすごくうれしいですね。
関連記事
- ケンタに対抗? マクドナルドがチキンの新商品を投入
日本マクドナルドは6月21日、チキンを主役にした新商品を販売すると発表した。定番メニューの「チキンバーガー ソルト&レモン」「ジューシーチキンセレクト」と、期間限定の「チキンバーガー オーロラ」を投入する。 - 外で飲むコーヒー、男性は「マック」女性は「スタバ」
週1回以上コーヒーを飲む人は、普段どんなコーヒーを飲んでいるのだろうか? 男性は「缶コーヒー」、女性は「インスタントコーヒー」と男女によって違いがあるようだ。ネットエイジア調べ。 - 「マクドナルド」「ケンタッキーフライドチキン」――お店の名前、どう略す?
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.