ディスコは4月8日、「採用活動に関する緊急調査」を発表した。それによると、震災で2012年度の新卒採用人数に影響が出るか尋ねたところ、「当初の計画通り」が92.2%と9割以上を占めていることが分かった。「減らす見通し」が5.4%、「採用を取りやめる見通し」が1.4%で、逆に「増やす見通し」とした企業も1.0%あった。
半数は選考の開始時期で対応
「震災の影響で2012年度の選考の開始時期を変更しましたか?」と聞くと、なんらかの形で対応した企業は54.0%。「全体を延期」が28.3%、「活動できない学生のみ別途対応」が14.9%、「被災地域と首都圏などを延期」が6.6%と、具体的な対応内容は分かれているようだ。
何らかの形で対応した企業の割合を従業員数別に見ると、299人以下では34.2%、300〜999人では51.7%、1000人以上では76.4%と、規模が大きくなるほど増えていた。ディスコでは「大手になるほど全国展開で採用活動を行う場合が多く、地域間の公平性に配慮しているなどの理由が考えられる」とコメントしている。
延期した企業に延期期間を聞くと、最も多かったのは「1カ月以上2カ月未満」で46.0%。以下、「1カ月未満」が26.9%、「3カ月以上」が13.9%で続き、「未定」とした企業も12.2%あった。
インターネットによる調査で、対象は全国の企業1万4568社。調査期間は3月29日から4月4日。
関連記事
- 大震災後、就活生の7割が“不安”
東日本大震災の後、就職活動で不安を感じている学生はどのくらいいるのだろうか。2012年3月に卒業予定の大学生に聞いたところ、約7割が「不安を感じている」と回答していることが分かった。レジェンダ・コーポレーション調べ。 - 震災で3月の新車販売台数は37%減 車名別ではフィットが2カ月ぶりの首位に
日本自動車販売協会連合会は、3月の新車販売ランキングを発表。東日本大震災の影響で新車販売台数が前年同月より37.0%も落ち込む厳しい環境下、最も売れたクルマは本田技研工業の「フィット」だった。 - 宋文洲が語る、東電の原発事故とダメな会社の共通点
東北関東大震災が発生し、2週間が経過した。「今後の日本はどうなるのか」「自分の仕事は大丈夫なのか」など不安を感じているの人も多いのでは。震災後の日本社会そして原発事故について、宋文洲氏が語った。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.