再生可能エネルギーで走るゴルフ ヴァリアント ツインドライブ
独フォルクスワーゲンは、「エレクトリックモビリティの実証実験」の中間報告を行った。検証車のゴルフ ヴァリアント ツインドライブはEVモードで最長57キロの走行が可能だ。
独フォルクスワーゲンは、ドイツ国内で2008年7月から取り組んでいる「エレクトリックモビリティの実証実験」の中間報告を行った。再生可能エネルギーの電気自動車への適用について検証している。
同社は、検証車としてプラグインハイブリッドカー(PHV)「ゴルフ ヴァリアント ツインドライブ」20台を提供している。市街地では電気モーターを使ってゼロエミッション走行を行い、EVモードでの走行可能距離は最長57キロ、小型内燃機関との併用で航続距離は900キロまで伸びる。
東日本大震災によって発生した福島第一原子力発電所の事故を受けて、ドイツ国内では脱原発への転換が一層進んだ。これにより、この研究も重要性が高まったという。ドイツ連邦政府は、2020年までにドイツ国内で純粋なEVの保有台数を100万台にするという計画を打ち出している。
フォルクスワーゲンでは、2013/2014年中に数多くのPHVを市場に投入することを目標に掲げている。ゴルフ ヴァリアント ツインドライブは、最大13.3キロワット時の大容量バッテリーを搭載し、電気モーターがメインで内燃機関が補助的役割を果たすというコンセプトになっている。
EV走行時には、電気モーターが65キロワット/88馬力の出力を発揮する。モーターの最大出力は85キロワット、静止状態から最大600ニュートンメートルのトルクを生み出せる。
一方、1.4リットルのTSIエンジンと組み合わせることで、120キロワット/163馬力の出力を生む。ガソリンエンジンは、外気温が低いときに電気による暖房機構をサポートする役割も果たす。最高時速は170キロ、静止状態から時速100キロまでの加速は12秒以内だ。
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