予測市場によると……オバマ大統領の再選確率は60%?:誠 Weekly Access Top10(2012年3月3日〜3月9日)
さまざまなことを先物商品にしてしまう予測市場サイト「intrade」。それによると、参加者たちはオバマ大統領の再選確率を60%ほどと見ているようだ。
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先週最も読まれた記事は「『私学の雄』に何が起きているの? 早稲田大の受験者数に異変」。2位は「パチンコをしなくなった理由は?」、3位は「正社員の平均年収は449万円、たくさんもらっている業種は?」だった。
オバマ大統領の再選確率は60%?
「中国が軍備拡張、日本にシーレーンの危機管理シナリオはあるか?」で筆者の藤田正美さんが注目した中国の全国人民代表大会第5回会議。中国では今年、習近平氏が次の最高指導者に選出される予定となっているため、その体制作りに注目が集まった。
中国のほかにも今年はロシアや韓国などで次の指導者が決まるが(日本も?)、やはり最も注目なのは米国大統領だろう。11月6日に行われる本選挙を前に現在、共和党候補指名争いが続いている。しかし、どの州の予備選でどの候補が勝ったという報道は伝わってくるのだが、全体としてどの候補者がどのくらい優勢なのかという空気感はなかなか伝わってこない。
そんな時、役に立つのが「intrade」という予測市場Webサイトである。これは、ある事象が起こることに賭けて、実際にそれが起こると配当が得られるという先物取引のようなゲームで、10万人以上が参加している。
例えば、サッカー日本代表が次のワールドカップで優勝すれば100ポイント得られる先物が、10ポイントで売られているというようなもの。この場合、日本が優勝する確率が10%より高いと思う人が先物を買うことになる。先物価格は一定ではなく、参加者の取引状況に応じて刻々と変化する。
米国大統領選挙の共和党候補指名争いも先物商品になっているのだが、データを見ると、ロムニー氏の88.9ポイントに対して、対抗するサントラム氏は3.1ポイント、ポール氏が1.3ポイント、ギングリッチ氏が0.5ポイントとなっている。現状の獲得代議員数を見ると、ロムニー氏は495人、サントラム氏は252人とそこまで離れていないようにも見えるのだが、実際の空気感としてはロムニー氏がほぼ勝つと見ている人が多いことが推測できるだろう。
ちなみに共和党候補指名争いという枠ではなく、大統領選挙本戦で見ると、現職のオバマ大統領が60.0ポイントでロムニー氏の34.3ポイントを大きく上回っている。2011年後半は国内不安などで50ポイント前後にまで落ち込んでいたが、金融市場が安定してきたことや、共和党候補指名争いが泥沼化しているからか、当選確率が高いと見る人が増えているようだ。
日本でも「Shuugi.in」などの予測市場サイトはあるのだが、まだ参加者が少ないからか、アクティブな変動は見られない。しかし、メディア報道に頼らない、1つの判断材料として注目したら面白いのではないかと思う。
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