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第3回WBCを辞退したイチロー、天才打者はどこを目指すのか?:臼北信行のスポーツ裏ネタ通信(4/4 ページ)
天才バットマンは来季もピンストライプのユニホームに袖を通すのか。知られざるイチローの素顔に迫る。
「オンリーワンがいい」なんて甘いヤツが大嫌い
さて、そのイチローが11月19日、2013年3月の第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表入りを辞退した。「日本代表として声をかけていただいたことに感謝しています」としながらも「僕の中で第2回大会を終えた時点で、3回目の出場は考えられませんでした。今日までその気持ちが変わることなく、こういう形になりました」とのコメントを発表。チームの中心として過去2度も頂点に立ったことで「WBCでの自分の役目は終わった」と思っているのであろう。
侍ジャパンの一員として日の丸を背負った勇姿を見れないのは本当に残念だが、来季どんなユニホームを着ることになってもストイックで一切の妥協を許さないイチローの姿勢は不変だ。
「僕はナンバーワンになりたい人。競争の世界に生きている者として『オンリーワンがいい』なんていっている甘いヤツが大嫌いなんで」とはイチローの弁。50歳まで現役でプレーし続けることを夢見る天才バットマンが次に視野に入れるのは、おそらくピート・ローズの持つ通算4256安打の大リーグ記録だろう。ここまで「日米通算」とはいえ3884安打のイチローならば、達成できない数字ではない。
イチローの「人一倍の努力」と「強い精神力」は、ビジネスマンの人たちにとっても見習うべき点が多いのではないだろうか。
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