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あなたはどっちを選びますか? 究極の2択:新連載 博報堂・吉川昌孝のデータで読み解く日本人(4/4 ページ)
「あなたはAにしますか。Bにしますか」――こんな選択に迫られることがありますよね。ここで気になるのが、他人はどっちを選ぶかということ。博報堂生活総合研究所が行っている調査の結果から、日本人の志向の変化を見ていこう。
こんな厳しい時代だからこそ、大事にしていきたい日本人のベーシックな意識があります。それは自分の将来イメージ。厳密に言えばこの質問は2択ではなく、「明るい将来だと思う」と「どちらかというと明るい将来だと思う」を選んだ人を足し合わせて「明るい派」、「暗い将来だと思う」と「どちらかというと暗い将来だと思う」を選んだ人を足して「暗い派」とし、その時系列変化を見たものです。
その結果、「明るい派」の優位は20年前から変わってないのですが、時代とともにその差がどんどん縮まってきているのです。バブル崩壊直後は約8:2で「明るい派」優勢だったのが、2008年には6:4に。
ここ数年はその比率でとどまっていますが、傾向だけ見ればさらにその差が縮まってもおかしくない状態です。これまでずっと「明るい派」優勢できていたのですから、苦しい時代の今だからこそ、せめて将来は「明るいと思う」とイメージしたいものです。そんな意識を維持することが、これからの不透明な時代を生き抜くためには、大切なのかもしれません。
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