パスワードは設定した? 「3-Dセキュア」というクレジットカードの新常識(3/3 ページ)
最近、オンラインショップなどからクレジットカード情報が漏えいし、不正利用されるケースが増えている。利用する店のセキュリティを信じるしかないのだろうか。いや、自衛のためにできることがあった。
ユーロ圏、3-Dセキュアに対応していないと「怖い」
クレジットカードのセキュリティ対策は、海外の事例が参考になることが多い。日本よりも進んだ事例を持つ海外での状況はどうなのだろうか。
「ユーロ圏では3-Dセキュアの認知が消費者、加盟店ともに高く、『3-Dセキュアに対応していないところは怖い』と考える人も多いようです。アジア圏も3-Dセキュアが浸透しています。シンガポール、インドなどは法令で義務化しているという例もあり、そのようなところではワンタイムパスワードを使った3-Dセキュアを導入し、さらに安全になるよう取り組んでいる事例も多いです」(鈴木氏)
前出のように、3-Dセキュアの仕組みはVisaだけでなく、大手カードブランドが横並びで導入している業界単位での取り組みだ。一般論としてクレジットカードでの不正発生率は海外に比べ低いため、日本において国を挙げての施策はまだ期待できないが、業界の健全化に向け、着実に進めて行かなければならない。
鈴木氏は「ここ最近、クレジットカードの情報漏えいという不幸な事件が起きていますが、3-Dセキュアが導入されていれば水際で防げたものもあると考えています」という。
まずは対応の確認、そしてパスワードとパーソナルメッセージの設定を!
3-Dセキュアはまだ加盟店での対応が完全に普及しているとはいえないが、まずカード利用者側の対策として、自分が持っているカードのWebサイトにアクセスし、「本人認証サービス」の対応有無を確認することが最初の一歩だ。各カード会社によっては、Webサイトのログインパスワードと共通化されている場合があるなど、直感的でないサービスも多数ある。
カード情報の漏えい事故は、利用者側で対策できる点が多くない。事故の影響を最小限にするために、まずはあなたのカードの本人認証サービスの「パスワード」および「パーソナルメッセージ」を設定すること、そして利用者側の選択として「本人認証サービスを利用しているECサイトで買い物をする」ということも頭に入れておくべきだろう。それが、日本のクレジットカード決済を安全にする第一歩なのだ。
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