Yahoo! JAPAN、検索結果から立体物を生成する「さわれる検索」プロジェクト:3Dプリンターを活用
ヤフーは、次世代インターネットサービスのコンセプトモデル「さわれる検索」を発表。盲学校に3Dプリンタを組み込んだ「さわれる検索」マシンを設置した。新たな広告モデルの可能性も検証する。
Yahoo! JAPANは9月17日、次世代インターネットサービスのコンセプトモデル「さわれる検索」を発表した。3Dプリンタを使い、音声入力で認識したキーワードから立体物を生成する。
従来のインターネットの利用スタイルは、文字や音声入力によって得られる情報を「見る」か「聞く」ものだった。新コンセプトでは、データベース内に3Dデータを持ち、検索結果を立体化して「触る」ことが可能になる。
また同社では、コンセプトを「さわれる検索」プロジェクトとして具現化し、「さわれる検索」マシンを筑波大学附属視覚特別支援学校(盲学校)に導入した。すでに9月4日には同校で特別授業を実施したほか、9月20日〜10月18日までの約1カ月間は生徒が自由に体験できるという。その後、このマシンは有効活用できる機関に寄贈する予定だ。
なお、このプロジェクトを充実させるには、より多くの3Dデータの蓄積が不可欠。プロジェクトサイト上(参照リンク)で、盲学校の生徒が「さわりたい」と思っているものを中心に企業や一般ユーザーからの3Dデータの募集を行う。アップロードされた3Dデータの一部は、一般ユーザーもダウンロードできるようにする。
さらにYahoo! JAPANでは、「さわれる検索」コンセプトを新たな広告表現の可能性ともとらえている。例えば、映画の告知プロモーションと連動して主人公フィギュアを配布したり、新車の3Dデータを公開して360度余すことなく見られるようにしたり、スマートフォンの新機種発売に合わせたスマホカバーのデータサンプリングを実施したりといった具合だ。
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