「想像を越えるスピード」――新ネスカフェが3カ月で25億杯出荷、成功の理由は?:新CMは“ダバダ〜”不採用(2/2 ページ)
ネスカフェがコーヒーの粉末内にコーヒー豆の粒子を含む「レギュラーソリュブルコーヒー」を全面採用してから3カ月。家庭外の消費を伸ばす施策が成功し、出荷量は増加傾向にあるという。イメージ戦略も変更し、CMのテイストもやや変化した。
「プロも認める味わい」を訴求する方針に転換
「ネスカフェ ゴールドブレンド」のテレビCMは“ダバダ〜”で始まる印象的な楽曲と「違いがわかる男」というキャッチコピーが特徴的だが、2013年12月6日から放映される新CMでは“ダバダ〜”の楽曲は使われないという。
CMに出演するのは、老舗料亭「菊乃井」の主人である村田吉弘氏、イタリアンレストラン「ラ・ベットラ・ダ・オチアイ」オーナーシェフの落合務氏、フレンチレストラン「レストラン アイ」オーナーシェフ松嶋啓介氏の3人。いずれもネスカフェを店舗で導入している。
「最初に話が来たときは断ろうと思っていたが、実際に飲んでみて印象が変わった。新鮮かつせん細な味わいはフランス料理と合致する」と松嶋氏が話すように、3者とも香りや新鮮さが導入の決め手となったようだ。「作り置きではなく一度に多くのお客様に提供できる点」(落合氏)や「専門家なしでも手軽にできる点」(村田氏)も評価のポイントとなっている。
高岡氏は「今までは各界の著名人を違いがわかる男としてネスカフェの魅力を伝えてもらっていたが、これからはシェフなど食事のプロに選んでもらうというコンセプトで進めていく。これから何十年も続く戦略だ」と話す。ゴールドブレンドだけではなく、レギュラーソリュブルコーヒーがもたらす香りや味を軸にして、ネスカフェ全体の認知を高めるという方針に切り替えたことも、“ダバダー”の楽曲を採用しなかった理由だという。
関連記事
- ネスカフェ、「インスタントコーヒー」終了!? すべて「挽き豆包みコーヒー」に
1960年に登場したインスタントコーヒー「ネスカフェ」。コーヒーの粉末内にコーヒー豆の粒子を含む新製法に全面移行することで、お手軽さを維持したまま、淹れたての香りと味わいが実現できるようになったという。 - ネスカフェ ゴールドブレンド45周年、ドリカムが「ダバダ」で新曲披露
ネスカフェ ゴールドブレンドのテレビCMに「違いのわかる人」として登場しているDREAMS COME TRUEの2人。新CMで「ダバダ〜」の音楽をフィーチャーした新曲を披露する。 - ネスレのコーヒーマシン「バリスタ」の壮大な計画
ネスレ日本が2009年に発売したコーヒーマシン「ネスカフェ バリスタ」が2012年2月までに販売台数80万台を突破と気を吐いている。同社の戦略を勝手に分析してみよう。 - おいしいコーヒーが1杯14円! ネスカフェバリスタをオフィスへ無料貸出――ネスレ
ネスレ日本は、家庭用コーヒーマシンとして大ヒットした「ネスカフェ バリスタ」をオフィスに無料貸出するキャンペーンを実施中。合計1万5000人を「オフィスアンバサダー」として募集する。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.